子どもたちの中にはアウトプットを苦手としている子がたくさんいます。と言うより、ほとんどの子が苦手と言った方が正解だし、大人であっても苦手な人は多いと思います。
そもそも、人間の能力として、インプットとアウトプットを比べるとその能力の差はかなり大きいです。簡単に言えば、伝えられていることを理解することは高いレベルでこなせていても、伝えたいことをうまく伝えるとなるとそのレベルは一気に下がってしまいます。
苦手なことや嫌なことからは逃げたくなるのが人間の心情。すなわち、意図的にアウトプットを避けてしまいがちな傾向が強くなります。そうなると、さらにアウトプットが苦手になり、より避けるようになってしまうという悪循環に陥ります。
アウトプットが苦手になると、学習面でも生活面でもマイナスの要素が多くなります。だから、そんなマイナス面を少しでも減らすためにいろいろな場面で逃げずに積極的にアウトプットをして、アウトプットの力を高めていきましょう。
アウトプットの力を高める方法
具体的な練習方法としては3段階のステップが考えられます。
第1段階は、出したい情報をとにかくペーパー上に文字として書き起こして、それを自分でしっかり見るようにします。これは他者に見せるわけではないので恥ずかしさも少なくて済むし、一度自分の頭の中にあるものを目で見える形に出すことで頭の中を整理するのに役立ちます。とにかく出すこととその内容を自分なりに整理することの練習です。
第2段階は、同じくペーパー上に書き起こしたものを他者に見てもらい、加筆・修正を加えてもらうようにします。そうすることで、一旦アウトプットしたものに新たな情報を加え、それを再度インプットすることで思考が深まったり、頭の中の整理ができます。さらに、アウトプットすべき情報においては、それまでの自分だけではわからなかった基準や見えていなかった考え方が自分の中に確立できるので、よりアウトプットのレベルを上げることができます。
第3段階は、他者との会話によって積極的にアウトプットを行なうようにします。もちろん、会話が中心なので、相手からの情報を同時にインプットしながら、さらにそれに合わせたアウトプットが必要になります。第2段階と違い、視覚情報が使えず、聴覚情報のみなので、もちろん難易度は高いですが、社会の多くの場面で必要とされるのはこの力になります。
特別なことではなく…
上記の練習方法を読んで、「もっと特別な方法かと思ったら、普通のことじゃん。」と思われた方も多いかと思います。そうなんです。特別なことなんかではなく、普通のことなんです。ただ、その普通のことが、日常生活の中や学習場面で普通のこととしてできていないということと、取り組もうとした場合も、いきなり会話中心の第3段階から始めようとするケースが多いため、なかなかうまくいかないのです。
そして、大切なことは、どの段階を練習していても思考を深めたり、頭の中を整理したりすることは十分にできるということ。いろんな場面で行き詰っているときほど、是非ともやっていただきたいのです。
自分自身の、今日一日の学びや気付きを一つの教訓としてつらつらと書かせてもらいました。ここにこうして書かせてもらうことも、自分にとっては思考の整理をする上での一つのアウトプット。お伝えしたいことがなかなかうまくまとめられず、苦労したわりにはまとまりのない文章になってしまってるのですが…。苦笑