本日付けの読売新聞にこんな記事が出ていた。
『塾帰り安全確保に関心高まる…危険察知し回避を』
夜遅く塾から帰宅する小中学生の安全確保に関心が高まっている。
広島市では4日夜、バス停で母親の迎えを待っていた小学6年女児が連れ去られる事件が起きたばかり。車で送迎できない保護者の中にはタクシーを利用するケースもあるが、専門家は子供自身が危険を察知し、回避する重要性を指摘している。
「車に気を付けて」。7日午後9時20分過ぎ、九州・山口の大手塾「全教研」福岡中央教室(福岡市)から、授業を終えた子供たちが次々と出てきた。小6
の長女(11)と小3の次女(9)を車で迎えに来た母親(37)は「広島の事件後、子供と注意しようと話し合った」と話した。
福岡市中央区にある大手塾「英進館」の校舎では、週4、5回、電車で片道1時間以上かけて小6の長男(12)の通塾に付き添う主婦(43)も。「何が起きるか分からない。安全には代えられない」と語っていた。
両塾とも小学生の場合、保護者が車で送迎するのは半数程度で、電車やバスを使うケースも多い。
両塾や向学社(山口県)が運営する宇部進学教室では、一人ひとりに専用カードを渡し、出入り口を通過した際には保護者に電子メールを送信するシステムを導入したほか、校舎の出入り口で職員が周囲を警戒している。最寄り駅の改札口まで付き添うケースもあるという。
全教研や大分県内で学習塾を展開する東大セミナーグループ(大分市)は、一部の教室で交通の便が悪い子供を対象に、タクシーやバスで送迎するサービスも行っているが、ある塾の担当者は「出来ることには限りがある。目が届かないところは出てくる」と話す。
「犯罪から子どもを守る50の方法」の著作がある危機管理アドバイザー、国崎信江さんは子供との待ち合わせを塾や習い事がある建物内にするなど「どんな時もなるべく子供を1人にしないことが何より大切」と指摘する。
一方、犯罪社会学が専門の小宮信夫・立正大教授は「子供に景色解読力を身に着けさせるべきだ」と訴える。
子供を狙った犯罪は、周囲に民家が少ないバス通りや、見通しのいい田園地帯など「誰もが入りやすく、視線が届きにくい場所」で起こりやすい。そのため、子供が危険性を察知し、周りを確認しながら通り過ぎるといった対応能力が求められるという。
(9月9日付 読売新聞配信分より抜粋)
うちもまったく他人事というわけにはいかないこの問題。
さすがに小学生は7時ぐらいには終わっているが、中・高生は10時ぐらいまでやっているので、帰る時間はどうしても遅い。
それに夏が終わってどんどん日が短くなってきているので、時間に関係なく、暗くなってからの移動には十分注意が必要だ。
記事の中にもあるように、保護者側にしろ塾側にしろできることには必ず限界がある。
その中で子どもたちの安全を確保していくためには、子どもたち自身の危機管理能力を高めていくことも必要だ。
世の中が歪み、住みにくくなるとその犠牲になるのは決まって子どもを中心とした弱い存在。
日本も住みにくい国になったものですねぇ…。