優先順位は“楽しさ”か?“正しさ”か?

子どもたちは成長とともに書くことを楽しみ始めます。もちろん、本来書くべきところ(書いていいところ)に書いて楽しんでくれる分には、大人としても微笑ましく見守ることができるのですが、子どもたちにとっては身の回りにある物や場所すべてがキャンパス。思わず「あぁ………」と言ってしまう場面もしばしばではないでしょうか?笑

そして、その書くことに対する意欲は、なぐり書きの絵から始まり、やがて字へと移行します。これもまたあたり前のように就学前後で、ひらがなやカタカナといった字の習得、その後は漢字の習得と必要性と共に重要性も変わっていきます。

そんな中で、子どもたちが書いている様子を見ている大人が、どこまでを許容し、どこからを強要するかでその後の子どもたちの書くこと、学ぶことへの意欲が大きく変わります。

と、ここまで読んだ方には「一体、何の話?」って思われている方も多いかと思いますので、もう少し簡単に話をすると、字を書き始めた子どもたちに、どこまで自由に書かせ、どこから「それはダメ!!書き順が違うでしょ!!」とか「そこは止めて!!そこは続けて書かない!!」と言って正しいことを指導し始めるかということ。

もちろん、教育の観点から言えば、正しい書き順や、正しいとめや跳ね、決まった枠の中によりきれいに書くといったところまでできるようになって欲しいといった“正しさ”を追求して欲しいし、それも含めて大事な学びだと思います。

ましてや、一度身に付いたものを後から修正する作業もなかなか大変だし、そのまま直らない子も多いので、最初から正しいことが身に付くことは理想的なこと。

でも、早い段階でそれを求めるあまり、口うるさく言い過ぎて、子どもたちが書くこと自体や学ぶことに対しての意欲を失うことに繋がってしまうことも…。そうなってしまうと、本来、身に付けたいことですら身に付かなくなってしまうので本末転倒の話になっちゃいます。

“楽しさ”が先か?

“正しさ”が先か?

ここでちょっと考えてみて欲しいのは、子どもたちが字を書き始める前に、絵を書き始めたときには子どもたちの“楽しさ”をしっかり優先させてあげるというか、特に求めるべき“正しさ”はないので、子どもたちに自由に書かせてあげていることで、絵を描くことが嫌いになる子どもたちはほとんどいないですよね?

ということは、字を書くことも、“正しさ”を身に付けて欲しいと願いつつも“楽しさ”を優先させてあげることで字を書くことに対しての苦手意識が生まれなかったり、モチベーションを失うことなく、そのまま字を書くことだけでなく、勉強そのものに向けての興味関心が大きくなってくれた方が、結果的にすごくプラスになるんじゃないかと思います。

「それは教育に携わる者の発言としてどうなの?」とお叱りを受けることを覚悟の上で言わせてもらえば、ひらがなやカタカナはもちろん、漢字であったとしても、書き順は元より、とめ・はね・はらいまでを厳密に求められる場面や採点基準に入ってくることなんてほとんどなく、文字として成立していることを求められるレベルであるという実状を考えたら、まずは“楽しさ”を感じて学ぶ意欲が育つこと、継続して字を書くことから本格的に学びにつながり、しっかり土台と学びに対する意識が育ってから細かいところに移行しても十分対応可能です。

子どもたちの勉強嫌いにどんどん拍車がかかり、なかなか難しく、大変な思いをしていらっしゃる保護者の方々も多いと思います。だからこそ、わざわざ子どもたちを嫌いとかやらないといった方向に追い込んでしまうことのないように、まずはしっかり“楽しさ”を感じてもらえたらいいんじゃないですか?

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