安易に答えを与えないことが子どもたちの成長のカギ。

勉強において、教科を問わず、粘り強く考えることはとても大事なこと。

そんなあたり前のように、誰にでもわかるはずのことが、意外と見過ごされたり、粘り強く考えることを結果的に避けてしまっていたりした結果、子どもたちのつまずきや勉強嫌いに拍車をかけている現状があるように感じている今の子どもたちの学びの環境。

その根本的な理由の一つに、大人が子どもたちに対して“根負け”してしまっている部分があると思っています。

大人が“根負け”してしまっているとはどういうことか?

勉強でつまずくと、その先の積み重ねが難しくなり、どんどんわからない・できないということが増えてきます。そうなると、その子にとって、その内容がというより、その教科そのものが『苦手』『嫌い』となり、その教科の勉強をしなくなる。するとさらにわからない・できないに拍車がかかるので、放っておいて改善される要素なんてまったくないのは明らかなこと。

そうなると、子どもたちは、その勉強はしたくないとか早く終わらせたいと思うようになるから、勉強のポイントが『わかる』ではなく『終わる』へとシフトする。すなわち、『ドリルが1ページ終わった』とか『プリントの答えを全部埋めた』といった、目に見えるゴールばかりを追いかけ、わかる・できるという本当に必要な達成感を求めなくなります。

その過程で、わからない問題と直面すると、まわりに対して「わからないから『答え』教えて!!」と『答え』を求めるようになり、そこに『答え』が書かれていることに満足し、それによって勉強が終わったと判断します。

その際に、大人も忙しかったり、説明することが難しかったり、場合によってはグズグズ言われることが面倒くさかったりということから“根負け”して、安易の答えを教えてしまったり、それによって勉強が終わることを良しとしてしまったりする傾向が強くなっています。

そんな子どもたちが増えているから、子どもたちが「わからない」と言ったときに「何がわからないの?」「どこがわからないの?」とこちらが聞いても、「何(どこ)がわからないのかがわからない」という答えが普通に返ってきます。結局、今、自分が何を勉強しているのかという根本的なことがわかっておらず、目の前に与えられた課題という物量をこなすだけの状態、すなわち勉強ではなく作業をしているにすぎない場面が非常に多いことから、こうなってしまうんだと思います。

例えば、20問の計算問題をルーティンで解くことも、計算力の向上や計算ルールの定着といった目的のためには必要な勉強です。でも、そこには粘り強く考えたり、思考を巡らせたりといった過程は含まれないので、勉強における脳の持久力はまったく育ちません。そして、そこを育てずして、子どもたちの総合的な勉強の力が伸びることもありません。

1時間かけてたった1問の問題しか解けなかったとしても、粘り強く考え、自分で見つけた過程や答えは次につながる大きな財産であり、本当に必要な力となるんだけど、ついつい、ルーティン的な勉強が中心になりがちであり、大人がそれに加担してしまっている傾向が強く、その原因の一つが“根負け”だと考えているわけです。

子どもたちに“根負け”して、本当に安易に答えを教えてあげるなんてのはもちろん、全問解いているから勉強が終わりなんて勉強の仕方ではなく、子どもたちが自分で考え、粘り強く解けるようになるための力を目指し、育ててあげることこそが、子どもたちの成長の大きなカギになるのです。

-代表者ブログ, 教育について

© 2020 NPO Selfish(セルフィッシュ)