二兎を追う者は一兎をも得ず

みなさんもよくご存知だったり、目や耳にしたことのあることわざだと思います。

たった二匹の兎ですら、同時に追いかけて捕まえようとしても無理で、結局一匹も捕まえられないという結果になるという教訓として教えてくれていることわざがあるのに、あれもこれも…といくつものことを同時に欲張ってみてしまうのは、人間の欲の悲しい性でしょうか…?

「欲張りたいという気持ち」「できることなら効率よくやりたいという気持ち」そんな気持ちは自分自身もそうなので、非常によくわかります。もちろん、それを追求することも大事だし、追及なくして成長もないと思います。ただ、それを求めることと同等か、それ以上に大切なことはきちんと見極め、優先順位を付けて取り組むこと。それができた方が結果的に効率がよく身に付けることができたり、成長できたりするということは、ある程度、社会経験も積んでいる大人ならわかることだと思うのですが…。

相田みつをさんの言葉の中に、こんな言葉があります。

この言葉自体も、本ブログでのご紹介は初めてではありません。その時々で、自分の中での思いや感じていることとリンクする作品の言葉をお借りしているので。

子どもたちの成長を願い、関わる過程の中で、できることならいろんな力を同時に身に付けてあげられたらとは思います。しかし、現実にはそんなにうまくいきませんし、無理して同時に進めることで、結果的にマイナスの結果につながることも少なくありません。

子どもたちに限らず、我々大人でも、できることとできないことはいろいろあるし、できないことを同時にいくつかしようと思っても決していいことにはなりません。さもすれば、それは失敗体験としてトラウマになり、次にチャレンジする意欲すら奪いかねません。

だからこそ、特にそのあたりの判断が自分自身では難しい子どもたちに対しては、大人がしっかりと見極め、優先順位をつけ、一つひとつを丁寧に対応していくことが非常に大切だと思います。

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