先日の研修の資料の整理と共に頭の中の整理を少し…。
今回の研修講師の方の中に少し変わり種(!?)と言っては失礼ですが、少し違った視点で子育てに関わっておられる方がいらっしゃり、その方の実践を資料としていただいていたものを改めて読み直してみました。
地域に開かれ、愛される施設作り
近年、様々なデザインの建物を目にすること自体、特別珍しいことではなくなりましたが、教育や保育関係の施設においては比較的オーソドックスな建物が多い中、パッと見て保育施設には見えない施設に目が惹かれます。
(※画像はHOME'S PRESSの記事より引用)
窓が多い建物は、中が明るいだけではなく、外を通る人からも中で遊ぶ子どもたちの様子が見えるという点もある。そうすると、外を通っている人と目が合うと子どもたちが一生懸命に手を振ったり、通っている人も立ち止まって笑顔をくれる人たちもいるとのこと。こういった小さなことの積み重ねが、地域に開かれ、愛される施設へと育っていけるのであろうと思う。
しかし、昔であれば、こんなことはごく普通に感じられていたことはなのに、それが簡単にできない現在。保安の関係場で塀やフェンスに囲まれた施設は出入り口が施錠され、簡単に出入りできない。
それは安全な環境を生み出すと同時に誰もが気軽に接することのできない大きな壁となっている。施設の周囲で中の様子を見ていようものなら、不審者扱いされて、場合によっては通報すらされかねない状態で、誰が子どもたちとの触れ合いを積極的にしてくれるだろうか?
すなわち、地域に開かれ、愛される施設に育てていくためには、その施設だけの努力でなんとかなるものではなく、地域ぐるみ、街ぐるみでそれが取り組んでいかないことにはどうにもならない問題であることを忘れてはいけない。
子どもたちの成長
また、この資料の中には子どもたちの環境作りについてこのように書かれていた。
子どもは石ころひとつ、棒切れ1本からでも遊びを作る力がある。にも関わらず、遊び方が決まっているおもちゃを与えてしまうのはそのほうが面倒を見る大人にとって楽だから。興味を惹きやすいキャラクターグッズも同様。この園では極力、そうした大人の都合を廃し、子どもが主役になれる保育を考えています。」
本当に子どもの成長を願うのであれば、しっかり子ども主体で物事を考えることが必要であり、そこに大人の都合を配してはいけない。集団行動を指導する場面においては全員が同じことをする場面も必要である。だが、そうではなく、そこに集団があるから全員が同じことをするというのは違う。すなわち、目的に応じてしっかり場面設定をすることが重要であるにも関わらず、状況だけで環境設定を考えすぎてしまっていることも子どもの成長を妨げてしまう要因になってしまうのだ。
子どもたちの成長と笑顔は、関わる大人たちみんなで守っていかないといけない。
いろんな意味で…。