ADHDが大人になってから発症するという研究結果

また新しい研究結果の発表があり、これまで自分が学んできたことと、この新しい研究結果の内容にギャップを感じる反面、そう考えると納得できる部分もたくさんある気がする。

これまでADHDは、多くは子どもに影響を与えている障がいであると考えられているが、大人になる過程の中での様々な経験や成長の中で障がい特性は薄れ、目立ちにくくなるものの、その障がい特性が完全に無くなることはないと言われている。しかし、今回の発表はまた全然異なるもの。先にも述べたように、子どもの頃からの場合は、少しずつ薄れていく障がい特性が、大人になって発症するということは、経験を重ねることも薄れていく時間もない中で、その特性とどう向き合い、周囲の人たちとの関係を築いていくかは大きな課題となることは想像に難くない。

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イギリスとブラジルの別々の研究チームにより、米国医師会(AMA)の精神医学専門誌「JAMAサイキアトリー(JAMA Psychiatry)」に発表されたそれぞれの研究によると、子どもの頃に診断されていなかったにも関わらず、若年成人になって初めてADHDと診断されるケースがあるという。すなわち、遅発型のADHDという独自の疾患である可能性があるという内容だ。

研究結果は…

発表されている研究結果によると、以下のような内容になっている。

成人がADHDと診断される場合、注意欠如、活動過剰、衝動的行動などの症状が、子どもでみられるよりも重くなることが多く、交通事故や犯罪行動などの増加を伴う傾向がみられる。ADHDは、成人の約4%でみられると考えられている。

恐らく、小児期発症型と遅発型の成人期ADHDは、それぞれ異なる原因で発症すると思われ、このことは「ADHDの遺伝子的な研究や治療に示唆を与える」と、研究論文は説明している。

発達障がい自体、脳の機能障がいとされながらもその発症原因や遺伝の関係性などまだまだわからないことが多い分野。だからこそ、これからも研究が進む中でいろんな発表がされるだろう。そんな中で、障がいの特性だけでなく、その原因や支援等の対応方法などの研究が進めば、困っている子どもたち、そして今回の発表のように大人になってからの発症であっても、当事者の困り感を軽減する手助けになるはずだ。

そんな研究がこれからどんどん進むことを期待するとともに、今後も新しい情報には常にアンテナを貼って情報収集をし、現場に活かせるように心掛けたい。

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