“気付き”の真の意味と身に付けて欲しい2段階の“気付き”

学習や学びだけに限らず、成長に必要不可欠なのが“気付き”。まわりから意図的に作られる成長ではなく、本人自身の意志で成長に結びつけようと思ったら、そのためのきっかけは間違いなく“気付き”だと思います。

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“気付き”とひと口に言っても、身に付けて欲しいと願う“気付き”には大きく分けて2段階あり、飛躍的な成長を遂げるにはその段階を一つひとつ登り、自分の物にしていく必要があります。

①第1段階で身に付けたい単純な“気付き”

今まで勉強になかなか取り組めなかった子が、例えば自分の夢や希望が生まれ、それに伴い「やらなきゃ!!」という気持ちが芽生えたり、何かに必要性を感じて自分から積極的に取り組むようになるという“気付き”。

一般的に言われている“気付き”はこちらを意味していることが多いだろうし、まずこの第1段階を通過しないことには先につながらないので、この段階に到達することを願う場合がほとんど。

保護者や先生などが口を酸っぱくして言い続けたり、手を変え品を変え、気持ちの変化を促してみるが、この第1段階をクリアすることはとても難しい。俗に言うところの『0→1』の難しさだ。

ただ、この段階に至れるとそれまでに比べてまわりからのアプローチもすごく楽になるし、ある程度の成長には結びつけられるし、それなりの結果にもつながる。だからこそ、この段階に到達して欲しいとみんな願うのだが、本当の意味での成長を願うなら、この段階への到達はあくまで第1段階であることをきちんと認識し、次の段階へと導く必要がある。

②第2段階で身に付けたい真の意味での“気付き”

では、第2段階にあたる真の意味での“気付き”とは一体何のことを言うのか?

これについて、現在開催されている全国高校サッカー選手権大会に関するコラムで、大活躍しているある選手の成長について語る中でこう記されている。

“気付き”の真の意味とは、“己を知る”ことである。

自分には何が出来て、何が出来ないのか。さらに言うと、自分には何が出来る可能性があって、その可能性はどのくらいなのかを計ることにまで至る。どうやったって無理なものは伸ばすことは出来ない。だからこそ、「今の自分はこれが出来るはずなのに、出来ていない。じゃあ出来るようになるためにはどうすれば良いのか? という、自分自身への検証、問いかけが必要になってくる。

“気付き”の真の意味とは、“己を知る”ことであるという解釈。非常に的確かつ分かりやすい説明だと思います。自分を知ることで、自分のやるべきことにきちんと“気付き”、実践することこそが自分自身の大きな成長につながる。

言葉にすると簡単なことだが、この第2段階の“気付き”は大人でも決して簡単なことではない。ただ、完璧を求めずとも、そこを意識して少しでも身に付けられるように日々の生活の中で意識するかしないかの差は、時間の経過とともに歴然となる。

だからこそ、本人的に“気付き”を意識して過ごすようにすること、周囲は本人がそうなれるように特性に合わせて手法を変えながら、きっかけを作ること、導き続けることを意識しながら関わる。それこそが、教育の現場や子育てにおいて一番大切なこと。

子どもたちだけをがんばらせるなんて無理な話。まわりの大人も一緒にがんばらないとね☆

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