課題克服に向けての時間との闘い

Selfishに通って来る子たちはみんなそれぞれに成長に向けての課題を持ち、それをどう克服するかを本人、保護者、先生など、みんながそれぞれの立場で考えながら、大人たちはあの手この手と手法を凝らしながらがんばっています。

その中の一人、Dくんは、今日の授業でとうとう教室から自宅へ強制送還されました。

これは先週までの中で何度も同じことを繰り返しながら、なかなか課題克服ができない中で「来週の授業の時にちゃんとできなければ、みんなの迷惑になるから、その場ですぐに片付けをして帰る。」という約束を本人、お母さん、そして先生とできちんと交わし、その約束を実行したもの。でも、その状況になっても本人は「帰りたくない。」「勉強したい。」と訴え、がんばっていましたが、約束をきちんと守ることが彼の一つの課題である以上、そこで許すことなく約束を約束としてきちんと大人が実行する姿を見せることで、少しずつ守れるように彼自身にも気付いて欲しいという願いも込めて実行しました。

家に帰って、お母さんとしっかり話をし、反省してから本人から電話がありました。電話口の向こうのDくんはとても反省している様子で、来週からは心を入れ替えてがんばるから塾に行かせてほしいという旨を切々と訴えていましたが、簡単には受け入れず、来週に向けての課題をしっかり確認しながら話をしました。

その後、お母さんとも課題に向けての進め方を確認し、また来週がんばってみましょう!!と話をしたのですが、この課題に向けての大きなハードルが時間。

通常、『時間との闘い』となると、残り時間が迫る切羽詰まった状況の中でどう対処するかが課題になるのですが、子どもたちに課題克服に向けてのハードルとなる時間は、次回までに流れる時間の“長さ”の方で、例えば、今日Dくんの中でできた反省やがんばる気持ちが一週間という時間の中で持続することが難しく、次回には薄れてしまっているという問題にどう対処するかがとっても難しい。

もちろん、それに対して本人の気付きを促すべく、お母さんと教室に来るまでの時間の使い方に変化を持たすことや本人の楽しみにしていることをガマンしなければいけない状況を作り出すことで、その間に彼の中で流れた時間の“長さ”をなかったものとする試みも盛り込んでみました。

この方法で少しでも課題克服につながるかどうかは、来週の様子を見てみないとわからないことですが、とにかく、まわりの大人がみんなで知恵を出し合って、今できるであろうことに一つずつチャレンジしながらがんばるのみです。

さて、来週はどうなることでしょう?ほんの少しでいい、成長してくれていることを願いつつ、来週を楽しみに待ちたいと思います。

20150623001

-代表者ブログ, 教育について, 教室にて

© 2024 NPO Selfish(セルフィッシュ)