『自立』と『自律』

子どもたちは成長とともに『自立』して社会へと羽ばたいていきます。ただ、最近は、その『自立』に向けての準備というか、成長をし切れないうちに社会へと出ている子どもたちがすごく多い気がします。

学校において学ぶことは、単に勉強だけではなく、将来的な『自立』に向けて多岐に渡ります。

お金を稼ぐことはもちろん、そのお金をきちんと自分で管理できるようになる金銭的な『自立』。

一人暮らしを始めたり、寮生活を始めたりといった空間的・物理的な『自立』。

そして何より、いろんな意味での精神的な『自立』。

もちろん、社会でがんばっていく上では、これら以外にも求められる『自立』はたくさんあると思います。そして、これらはすべて個別に形を成す『自立』ではなく、相互が複雑に絡み合いながら一つの『自立』という形を織り成します。

この『自立』を形式的に成立させること自体は決して難しいことではなく、ちょっと環境の整備ができればすぐに成立し、「自分は『自立』した。」と考えてしまいます。

そのこと自体は決して間違いではなく、その言葉の通り『自立』したことは事実です。ただ、そこにもう一つ、しっかり盛り込んで欲しい要素があります。

それが『自律』です。

本当の意味で『自立』するためには、きちんと『自律』が出来ているということが不可欠。この二つは車の両輪のようなもので、両方がしっかり揃っていてこそ、未来に向けて真っ直ぐ前に進んでいけるのです。

子どもたちには、『自立』する力だけでなく、『自律』する力もしっかり身に付けて、社会に巣立って欲しいし、大人たちは、子どもたちがその大切な力をしっかり身に付けてから社会に巣立てるように、支え、導き、羽ばたかせてあげられるよにしたいですね。

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