“いい”と“よい”

日本でいちばん大切にしたい会社日本でいちばん大切にしたい会社
坂本 光司/あさ出版 ¥1,470

たまのお休み、これだけ暑い上に特別用事もなければお金もない人間にできることといえばお金がかからずに家でできる‘昼寝’と‘読書’ぐらい。

ということで、昼寝にも飽きた昼下がりに、いただいた本の中から薦められていた本を読んでみました。
筆者の方が6000社のフィールドワークによって見てきた企業の中から、『日本でいちばん大切にしたい会社』として5つの会社を紹介されていました。

とにかく、読みやすくて分かりやすい。
それでいて、企業そのものの存在理由やあるべき姿を考えるきっかけを与えてくれる。
企業を経営している方や、今後起業を考えている方はぜひ一度読んでおくべき一冊だと思います。
あっという間に一冊読みあ上げることができました。

その中で気になった言葉。
すごく簡単な言葉で、これまで自分でも何となく使い分けていたけど、その言葉の違いを明確に書いてあってすごくスッキリ納得しました。
それが“いい”と“よい”の違い。

本の中で紹介されていたある食品工業の会社の考え方が、
「いい会社をつくりましょう。いい会社とは、単に経営上の数字ではなく、会社を取り巻くすべての人々が『いい会社だね』といってくださる会社のこと」だと書かれていました。
つまり、「社員自身が会社に所属することの幸せをかみしめられるような会社のこと」だと…。
ここで、「よい会社」ではなく、あえて「いい会社」という言葉を使っているのです。

その違いについてはこう説明されていました。
人間でも、「この子はいい子だね」と言うのと「この子はよい子だね」と言うのでは、同じように聞こえるけど響きが全然違う。
“いい”子という言葉からは、ほんとうに素直で、心根がやさしいといったニュアンスが受け取れるけど、“よい”子という言葉からは、言うことをよく聞く子とか、勉強ができる、頭がいい子とイメージが伝わってくる。
なるほどなぁ…って読みながら感心。
だからこの会社では、あえて“よい”会社ではなく“いい”会社を目指しているそうです。

そんな会社が成長しないわけがないですよね。
この会社は創業以来50年間一度もリストラをしたことがないそうです。
そして48年間増収増益も続けている優良企業。

起業の根底にある考え方が、その企業の存在価値を高め、その企業を成長させる。
成長させようとして成長するのではなく、結果的に成長する。
それが、理想的な企業の形であり、そんな企業だからこそ人々に必要とされるんでしょうね。
とってもいい勉強になりました。
読んでみたい方は、教室に置いてありますのでいつでもどうぞ♪♪

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