本当の意味で、効果的かつ機能的な入試制度にすべくしっかりと検討して、低下し続けている日本の教育環境の改善に努めるべく制度を構築して欲しい。
文部科学省が昨日発表した大学入試改革の素案内容を見て思った感想である。
さすがに文科省の担当の方々や有識者による専門家がしている制度設計なので求めている方向性としてはいいものだと思う。しかし、大切なことは、誇るべき制度を作るのではなく、誇れるべき結果を生み出せる制度にしなければいけないとこと。
今回発表されている素案を見て「実現可能なの?」と感じる点がいくつかある。
例えば、受験者数が数十万人規模にもなる全国規模の試験で記述式の問題を採用した場合、本当に明確な同一基準を設けて解答を点数化し、公平な評価へとつなげることができるのだろうか?とか、パソコンを利用するにあたっては、国語や英語はまだいいとして、数学の記述内容をどこまでパソコン入力にするのか?(逆に入寮できるレベルの問題の限定するのか?)それともお金をかけて、そこまでのパソコンを整備するのか?などなど、普通に考えても出てくるような問題点は多いはず。
今後、そのあたりを素案からどのように修正してくるかが見物ではあるけど、願うことは大学入試という子どもたちの進路や将来に向けて大きな意味を持つものが、理屈や机上の空論ばかりが目立つ、行政お得意(!?)の箱物行政のようにまずは形ありきといったような形骸化された制度となってしまうというようなことだけはやめて欲しい。
そもそも、大学は欧米のように入り口(入学)ではなく出口(卒業)を厳格化して、本当の意味での学びの最高学府としての位置付けにシフトすべきだと考えている人も多いと思います。斯く言う私もその一人です。