善をも思わず 悪をも思わず

「なぜどちらかに決めたがるのですか」

昨日も今日も、何かにつけて良いとか悪いとか判断をしている毎日ですが…。
この言葉は、良いとも思わず、悪いとも思わず、という意味です。
そもそも、良いとか悪いとかという判断自体が、場所や時間や歴史的経過や、その後の人の予期せぬ出逢いを考えれば、私たちに容易に出来るものとは思えません。
善悪だけでなく、自他、左右、是非といった二次元的な考え方から脱却すること。
さまざまなものごとを対立させて見ていると、迷いに惑わされ、高い次元の絶対の境地を得られません。良いとか悪いとかは、私たちが勝手に作った判断基準。
宇宙の方向に上下も左右もなく善も悪もない。それがなければ純粋な自分の心も見えてきます。分別があなたを曇らせてはいませんか?

『善をも思わず 悪をも思わず』=「ぜんをもおもわず あくをもおもわず」。これの読みは問題ないですよね。(笑)
そうなんですよねぇ…。
何かにつけて、物事を判断したり、簡単に答えを見つけようとしてしまっている自分がいます。
それも“自分”という、小さな小さなスケールで…。
自分から見えるだけの狭い世界の中で生きているから、どうしても自分を中心に考え、その狭い世界の中での答えを探して悩んじゃいます。
もっともっと広い世界を知って、違う視点から物事を捉え、そして自分自身を枠の外に置いた、客観的な判断が出来るような人間になりたい。
その先に、自分の求めている答えがあるような気がするから…。

-代表者ブログ, 禅の教え

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