子どもの『競争力』

Selfishでは子どもたちに身に付けてもらいたい力を総合的に考えて“生きる力”という言葉で表現していますが、この“生きる力”という言葉で考える子どもたちに必要な力は多岐に渡っていて、それぞれの力を身に付けるために必要な学びや経験を重ねながら一つひとつの力を身に付けてもらえるようにサポートしています。

そんな力の中の一つに『競争力』があると思います。

昨日の本ブログでも触れた少人数学級制もそうですが、今の教育の現場の在り方の改革は厳しい言い方をすればいささか過保護すぎると感じられることも多々あります。もちろん、それぞれに必要性があり、しっかり議論をされたうえでいろんな制度や改革が取り入れられて今の形になっていることは十分理解していますし、それが悪いと否定をしているわけでもありません。時代の流れとともに教育の形も変わっていくことはあたり前のことだと思っています。ただ、その結果、得られるものもあると同時に失うものもあるということで、その一つが『競争力』だと感じています。

いろんな意味で庇護されている環境下では、子どもたちは安心して過ごせたり、効率よく学べたりとメリットは十分にあり、子どもたちはその恩恵を受けられていると思います。その反面、必要以上の競争が求められる場面は少なくなり、本来、社会に出て必要な力の一つである『競争力』はなかなか身に付いてない。

それは、日常の生活の中での他者との競争はもちろん、この国際社会の中で他の国々との競争を求められる場面も多くなる中で、そこで必要となる『競争力』が身に付いていないようでは、子どもたち個々が競争の中で勝ち抜けないことは元より、日本という国自体も国際社会の中での競争に太刀打ちできないことにもなる。

必要以上の『競争力』は求めなくていいが、いい意味で切磋琢磨できるだけの『競争力』は持ち合わせておかないと置いてきぼりにされるだけ。だからこそ、教育の在り方を考える上でも、安全・安心・効率ばかりを追求する形の保護的な方向性ばかりを模索するのではなく、最低限の『競争力』を養えるだけの環境作りも目指していきたいですね。

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