『=(イコール)』。
算数や数学の授業(計算)で使うことが一番多いですが、その他の教科でも必要に応じて使う記号。みんな小さい頃から慣れ親しみ、よく使っている記号ですが、この記号の意味をちゃんと理解していますか?
って聞くと、非常に難しく、一般的ではない意味を聞こうとしていると思われるかもしれませんが、別に特別なことではなく、あたり前のようにみんなが知っているであろう、普通にこの記号が持っている意味についての質問です。
なぜ、こんな質問をするかというと、実は小学校の算数などであたり前のようにずっと使っている子どもたちは、その意味をきちんと理解せず、単に計算の一部に使う記号として認識してしまっているため、計算の場面や中学校以降の数学での説明や証明すべき場面で、間違った使い方をしてしまい、減点の対象になっているのです。
以下に具体的な誤用の例を示してみます。
計算の答えとしては正しいのですが、途中がおかしいのわかりますか?
『=(イコール)』の意味をどう思っているのか?
こういった途中式を書く子に、「『=(イコール)』はどういう意味だと思って書いている?」って聞くと、「答えの前に書く記号です。」と答えてくれた。つまり、何らかの計算をする際に、答えの前に書く記号として認識しているだけで、『=(イコール)』の左右が等しいこと、すなわち、本来の等号としての意味は気にしていない。
自分がこれからやる計算式のみ書く。そして、その計算の答えを書くから、その前に『=(イコール)』を書く。そして、その後に続けて、次にやるべき計算式を書き、その計算の答えを書く前に『=(イコール)』を書く。その結果、上記の誤用の例のような記述になるわけです。
先にも書いたように、厳密に言えば途中の過程式は間違いになるので、より高いレベルで正しい過程と答えが求められると減点の対象になる内容。
ただ、減点されないために正しいことを覚えるという目的ではなく、正しい知識を理解し、正確に使え、次に発展する力を養うことが教育の本来の目的であることを考えると、やはり、きちんと教え、理解してもらいたいと思います。