昨日見た沖縄タイムスの5月9日付け配信の記事。
「借りたお金を返しお礼したい」 沖縄の高校生が男性探す 飛行機代6万円をとっさに貸した
この記事を読んだとき、素直に思ったことは「自分がその立場、その場面で同じ行動ができるだろうか?」という自問。もちろん、答えは「限りなく、できないだろうなぁ…」に辿り着く。“限りなく”がつくのは、記事として内容を知るのと、本当にその場面に直面した時ではもちろん状況が違い、「場合によってはもしかしたら?」とも思ったので…。でも、現実的には、やはり、簡単にできる行動ではないと思う。
この高校生は、この方のおかげで無事に伯父さんの葬儀に間に合い、お別れをすることができたとのことで、この時点で本当に心あたたまる話だと思いながら読んだのだが、この話にはさらなる感動の続きが待っていた。
それが今日見た沖縄タイムスの5月10日付け配信の記事。
「信じて良かった…」6万円を貸した男性は埼玉の医師 捜していることを知り感激の涙
記事によると、お金を貸した男性は、5月9日付けの配信の記事を読んだ仕事場の同僚から高校生が自分を探していることを知り、学校へ連絡されたことで二人の縁が再びつながったということ。
記事にはこうも書かれていた。
「あまりに悲しい顔なので、貸すことは先に決めていた」。空港駅のホームで6万円を渡し、身元も十分に確認しないまま、出発便へ急がせた。
猪野屋さんは埼玉に戻る前に念のため警察に行き、困った高校生がいたと、いきさつを説明。警察からは「高校生が誰か分かるわけない」と言われた。帰ってから知人らと話題にしたが、「だまされたんだよ」と笑われた。
心無いやり方で人からお金を騙し取る犯罪が後を絶たないこのご時世。だから、知人に「だまされたんだよ」と笑われたというのも、なんとなくうなずける気がする。
そんな中で、諦めつつも信じしていたこの方の思いが報われた形になったことを本当にうれしく思う。
人のあたたかさ。
人を信じる心。
一昔前の日本ではあたり前だったことが、どんどんあたり前ではなくなり、人と人との関係も希薄になっている今の世の中。でも、この2つの記事に触れられたことで「そんなことはない。日本はまだまだ大丈夫!!」って教えてもらった気がします。