塾業界の現状。必要とされる存在であるために…

少子化社会という言葉を耳にするようになって久しいが、もちろん、その影響は子どもたちを対象にすることの多い塾業界では顕著である。

「あれっ?ここ、この間まで塾の看板があったはずなのに…」ってところも決して珍しくない。

とあるニュースに掲載されていた帝国データバンクによる2018年の調査データでは、2018年の倒産件数は91件、これはリーマンショック直後の2009年の倒産件数93件に続く、ワースト2位の数字だそうです。

日本全国でこの数字であれば、一般の企業の倒産件数から考えたら少ない数字のような気がしますが、少子化社会ゆえに子ども一人に対する教育費自体は増えていて、一般に塾という名や習い事といった類のところに行っていない子を探す方が難しいぐらいになっているこのご時世で、その預け先である塾が倒産するということは、必要とされているところとそうでないところが明確に分けられているということに他ならないだろう。

ただ、理由はそれだけではなく、IT社会において、塾という場の代わりをする教材やアプリ、情報が増え、それらを利用すれば一般に塾に通うより安価であるという一種の価格破壊もまた、理由の一つであることは間違いないだろう。スマホやタブレット、パソコンなどを使って学習をすることは、きちんと使いこなせれば有効な学習法であるが、それができなければ単なる遊びの延長になるという諸刃の剣であることを忘れてはならないが、忘れてしまっている子どもも大人も多いという悲しい現実…。

そんなこんなの塾業界。

正直、運営自体は決して楽なわけではないが、なんとか上記のようなデータの数値に組み込まれることなく、微力ながら子どもたちの成長のお手伝いをさせていただけていることはとてもうれしいことです。

大手には大手の良さがあり、Selfishのような小さな塾には小さいなりの良さがある。だからこそ、自分たちのやりたい教育、やるべき教育をしっかりとした軸とし、その軸がブレないように子どもたちと保護者に寄り添うことで、必要とされる存在でありたいし、そうなれるようにこれからも引き続きがんばっていきたい。

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