園でいただいた資料にメディアが子どもたちの成長に与える影響についての内容が書かれており、いろいろ大事な情報で参考になるし、保護者の方々には是非知っておいて欲しいことだったので、ご紹介させていただきたいと思います。(※ここで言うメディアとは、テレビやビデオ、ゲーム、パソコン、スマホといった機器全般を指します。)
“メディア漬け”の生活が、子どもたちの成長にもたらす影響を大きく3つにわけて紹介されているので、そのままご紹介させていただきます。
①からだの育ちへの影響
子どもたちが生き生きとこころとからだを使って遊ぶ時間が減っています。室内遊びが増え、外でも携帯ゲーム機を囲んで言葉をかわさずに時間を費やしている子どもの姿が珍しくありません。
その結果、児童生徒の体力・運動能力は文部科学省のデータをみても下がり続けていることが明らかになっています。さらに幼児の運動能力をみてみると、走る、投げる、跳ぶなどの7つの項目すべてが低下(1985年と2007年比較)しており、さらに、2007年の5歳児は、1985年の3歳児程度、2007年の小学3、4年生は、1985年の5歳児程度ということが、データから明らかになっています。
これらを憂慮し、文部科学省は「幼児期運動方針」(2012年3月 文部科学省 幼児期運動指針策定委員会)を打ち出し、一日最低60分の外遊びを促すほどになっているのです。
②こころの育ちへの影響
子どもたちは、遊びのなかで自己主張する、譲る、我慢する、順番を守るなど、社会のなかで生きるための学びをしています。一人で、かつ我慢することなく、いつでもリセットできる電子映像による遊びの時間が多くなっている今日においては、幼児期に育つべき、自律するこころが育つはずがありません。
加えて、親が子どもの欲求に応じて、適切なタイミングで適切にかかわらないことが、子どもの愛着の形成を阻害することになります。
③視力への影響
子どもの視力低下が進む一方です。高校生の裸眼視力1.0以下は7割を超えています。近視は、遺伝的な要素も多いのですが、近いものを見つづけることで、近視を悪化させます。
子どもたちの生活は、室内の電子映像に接続する時間が長いため、視力悪化に歯止めがかからないのです。
最近、電子画面から発するブルーライトが、睡眠に悪影響を与えることが言われています。ブルーライトは昼間の光なので、夕方から夜にかけてブルーライトが目にあたると、夜の良質な睡眠が保障されません。寝る前に布団の中でスマホをチェックすることなどは、大人にも子どもにも、望ましくはないのです。
どうですか?
ハッとすること、ドキッとすることなど、身につまされることがたくさん出てきますよね。『元気に大きく成長してもらいたい』と願っている子どもたちに対して、その大人が成長の妨げになっていることをさせてしまっては本末転倒の話。子どもに限らず、我々大人にもよくない影響があるという現実をどう受け止めるのか?
便利な物であること、楽しい物であることは間違いないが、その利用の方法や頻度などをもう少しよく考えてみる必要がありそうですね。