文部科学省から新たに20文字の漢字が「学年別漢字配当表」に加える案が了承されたことが発表された。次の学習指導要領が実施されるのは2020年度からの予定。これで、小学校6年間学ぶべき漢字の総数は1026字となる見通しだ。
このニュースをテレビでご覧になったり、新聞で読まれた方も多いかと思います。
今回加えられる漢字は都道府県名で使われている漢字。逆に言えば、それらの漢字がこれまでを学ぶべき対象ではなかったということの方がちょっと驚き。学習指導要領の内容を熟知しているわけではないので、どの漢字を学んで、どの漢字は学んでいないのかということまでは把握しきれていないってことはお恥ずかしい限りですが…。苦笑
その漢字の中に、ここ岡山県の『岡』の字も含まれてて、地元民としてはちょっと淋しい限り。
この発表を受けて、山陽新聞の敵一滴というコラムにこんな記事が出ていました。都道府県名や漢字に関するちょっとした雑学の勉強にもなるのでご紹介させていただきますね。
天下の台所・大阪は明治の初めまで「大坂」だった。文字を変えたのは「坂」は「土に反る(かえる)」で縁起が悪いからという。
鹿児島は「水夫=かこ」の島。香川は大きな川がなく、涸れた川=涸川の1文字を入れ替えた。「地名の謎」(ちくま文庫)で知った府県名のゆらいである。もちろん他にも諸説あるようだが…。
(中略)
ちなみに岡山の県名は、岡山市の中心部、旭川西岸にある小高い丘「岡山」に由来するとされる。戦国武将の宇喜多秀家が、近くの「石山」、今の岡山市民会館付近に築かれていた石山城から本丸を岡山に移した。城下は岡山と呼ばれ、廃藩置県で県名になった。
いま小学生が覚える漢字は約千字。さらに増やすのは負担が重いと心配する声もあるようだ。ここはひと工夫し、地名の背景にある物語にも思いをはせてみたい。地理や歴史への関心も高まるのではないか。
学ぶ中で大切なこと
このコラム、漢字の雑学として十分為になる話ですが、最後の一文に記されている部分が、勉強に関しての一番大切なことを示してくれていることにお気付きですか?
勉強の本質は知識を増やすことと同時に、その知識を連動させて思考を深めたり、発展性をもたせたりすることで世界を広げていくことにあります。そして、その力がそのまま“生きる力”へと繋がります。
一番もったいない勉強は1対1対応の知識を増やすこと。もちろん、それでも知識量は増えるし、最低限のことはできますが、先にも述べたように広がりがあってこその学びだと思います。
だから、漢字に学習=漢字を学ぶではなく、漢字にまつわる知識も同時に学ぶことで、さらに学びの世界を広げて次の学びにつなげる。漢字に限った話ではなく、すべての学びの場面においてそうすることで、学ぶこと自体がより一層楽しくなる☆
はず…。