発達障がいとは?
文部科学省、厚生労働省にて発表されている資料を基にその定義を示します。
【発達障がい】
発達障がいとは、発達障害者支援法には「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」と定義されています。
ここにも書かれているように、脳機能の障がいであって、その原因等はまだすべてが解明されているわけではありません。ご相談に来られる保護者の中には、「私の育て方が悪かったのでしょうか?」と責任を感じられている方もいらっしゃいますが、それは直接の関係はありません。
【学習障がい(LD)】
学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。
学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。
学習障がい(LD)の場合、特定のもののみに困難を示します。これは、逆に言えば、それ以外のことは問題なくこなせる場合がほとんどです。それゆえに学習障がいであることを疑うに至りにくく、「やればできるはず」という考え方に陥りやすく、知らず知らずのうちに無理をさせていたり、追い込んでしまっていたりすることが多いので、他の障がい以上に注意が必要です。
【注意欠陥/多動性障害(ADHD)】
ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。
また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
集団行動や学習場面で一番問題とされるケースが多いのがこの注意欠陥/多動性障がい(AD/HD)です。ご相談の中でも、「勉強中にイスにじっと座っておくことができないです。」「集中して勉強することは難しいです。」というお話を伺うケースが多いですが、Selfishでの授業中では、個別対応で子どもの状態をきちんと見て、しっかり関わりを持つことでそういった子どもがきちんと座れて授業が受けられたり、集中してがんばれたりしている場合が多いです。
【自閉症】
自閉症とは、3歳位までに現れ、①他人との社会的関係の形成の困難さ、②言葉の発達の遅れ、③興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
自閉症の特徴である“こだわり”は決して悪いことばかりではありません。その“こだわり”を学習や作業にうまく転化できれば、逆にすごいパワーを発揮して結果に結び付けることができます。教室に勉強に来る時間もいつも正確で、そのあたりはこちらが学ばせてもらわないといけないぐらいだと思っています。
【高機能自閉症】
高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、①他人との社会的関係の形成の困難さ、②言葉の発達の遅れ、③興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。
また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
【アスペルガー症候群】
アスペルガー症候群とは、知的発達の遅れを伴わず、かつ、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないものである。
なお、高機能自閉症やアスペルガー症候群は、広汎性発達障害に分類されるものである。
【高機能自閉症】と【アスペルガー症候群】は、場合によっては同義で使われることもある関係で、ご相談の場合もどちらかというと【アスペルガー症候群】の診断がついている場合の方が多いです。また、自閉傾向の影響もあり、対人コミュニケーションに困難さを示す場合が多かったりします。
現在は、自閉症、アスペルガー症候群、そのほかの広汎性発達障害を含む広汎性発達障害(PDD)とほぼ同じ群で、自閉症スペクトラム(ASD)という診断名が使われるケースが多いです。