授業のペースと習得〜学校との戦い〜

ある意味、学校の授業のペースと真逆に近いペースで進める塾の授業。何を基準に真逆といっているのかは自分でも不明だが、それぐらいのイメージということで曖昧な表現はお許しください…。(苦笑)

できるならゆっくりしたペースで一つひとつ理解しつつ、知識と自信を積み重ねながら「できた‼︎」っていう喜びをたくさん味わわせてあげたいのだが、なかなかどうしてそれが簡単にいかない。

その一つの原因が学校のペースの早さ。

もちろん、単純に学校の授業が早いということだけではなく、学校で週5日間勉強している内容の一部を週に1日ないし2日程度でなんとかカバーしようとするのだから、根本的にそこに無理があることは理解しているし、学校もちゃんと一つひとつを積み上げることを目指してやっていることもわかっている。

けど…。

今、小学5年生の子どもたちが算数で取り組んでいる単元が、『奇数・偶数』から『倍数・約数』。ここは数字の概念を理解するとともに、この後に続く分数の計算で通分や約分をするために非常に大切な内容。だから決して疎かにすることなんてできない。(学習内容すべて疎かにすることはできないけど…)

でも、今の教科書では、『奇数・偶数』の勉強と同時に『素数』も学習内容に含まれている。以前なら中学3年生の数学で因数分解の前に習っていた用語であり、概念だ。

この3つの言葉を並べて習うものだから、「次の数字を分類しなさい。」何て問題を奇数と偶数と素数の3つのグループに分類しようとする子どもまで出てくる始末。なんで教科書載せちゃったの?もっとシンプルに少しずつ教えてあげたらいいのに…。

『約数・倍数』にしても、そこだけで『約数』『公約数』『最大公約数』『倍数』『公倍数』『最小公倍数』と漢字ばっかりの似た言葉が6つも出てきて、完全に混乱している。こちらが少しずつ定着をかけようと試みても、学校の授業で習ってきてどんどん混乱して完全に泥沼状態。一度泥沼にはまってしまうとなかなか抜け出すことは難しい。

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(※単なるイメージ画像を遊び心で入れてみました。まったく意味はありません♪♪)

ましてや塾で教える側の人間(他の誰でもない私だが…)が、単純に教えて覚えさせるなんてことをせずに、まずは出来るところまでは自力でその泥沼から這い出させようとするから余計にたちが悪い。だからずっともがいているのかも?!

そう考えると、一番悪いのはこの私?!?!?!(笑)

ともかく、学校の授業のペースと戦いながら、きちんと次につながる形での習得を目指すのはほんと大変で、まさに“学校との戦い”。なんておもしろおかしく言ってみるものの、切実な問題であることは事実。

こちらも、もっともっと工夫して、子どもたちの喜びにつながるような学習支援にしなければ…。

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