久々に筆を握った。
1年ぶりぐらいか?
あるものへ筆で書く仕事を依頼され、自信はないが、とりあえず引き受けて書くことにした。
久々に握った筆は、まったくもって自分の意と裏腹な動きをし、紙の上に現れる字は自分のイメージとはかけ離れたもの。
ふぅ~~~~っ。。。
『昔取った杵柄』なんて感じでどうかなるほど、書は簡単なものではない。
ましては、元々自分が苦手としていた小筆での書ともなるとなおさらだ。
日頃字を書いている筆記用具とは感覚が違う。
1年ぐらい前にちょっと筆を持ったときもそうだったが、しばらく筆に触れて、少しでもその感覚を思い出すことが必要だ。
こういった場面に遭遇する度に、何事も日々の精進が大切だということを思い知らされる。
ましてや、繊細な動きとそれを生み出す心の静寂を必要とする感覚の世界は、一朝一夕で身に付いたり、取り戻せたりするようなものではなく、日々の積み重ねがあってこそ成り立つもの。
わかっていながら、その部分をすっ飛ばして短期間で何とかしようと思うこと自体、甚だ無謀な挑戦としか言いようがないのだが…。
しばらく悪戦苦闘の日々になりそうです……。