平成24年度から学習指導要領の改訂に伴い、教科書も改定になることは、みなさんすでによくご存知のことと思います。
文科省がゆとり教育を提言し、教科書の内容を約3割削減し、子どもたちの学習も含めた全般的な教育の在り方を見直してから、子どもたちの学力の低下は止まるところを知らず…。
紆余曲折を経て、やっとここである程度の学習内容が戻ってくることになった。
その狭間の世代の子どもたちは完全に置き去りにされた状態。
ある意味、かわいそうだと思えて仕方ないが…。
それはさておき、じゃあ、今回の教科書改訂は一体どのぐらいの内容が変わっていくのか。
教科別に簡単に見てみたいと思います。
【国語】
※客観的・分析的読解力の重視=読み物・ページ数の増加
※伝統的言語文化重視=古典・近代文学増加
※常用漢字 1,945字 ⇒ 2,136字
【数学】
※中1・中3各学年35時数の増加
※各ページ内の設問数 大幅UP!!
※以降措置を踏襲した新単元を含め、演習量・思考力に重点を置く
【理科】
※教科書4冊分 ⇒ 学年分冊化(3冊分)へ
※移行措置新単元はより深みを増す(原子周期表の復活など)
※教科書内容は各学年25~40%のページ増
【社会】
※歴史教科 1・2学年内指導 ⇒ 1・2・3学年 分割指導へ
※地理教科 調査型サンプル抽出学習 ⇒ 地方・州単位の検証型学習へ
【英語】
※単語数UP 900語 ⇒ 1200+α語
※授業時間 主要教科内最大増加(1・2・3年総時間数315時間 ⇒ 420時間)
※会話文重視 ⇒ 文法・読解長文力の強化
などなど…。
自分たちが現役の中学生だった時代を考えると、これでもまだまだ余裕を感じるぐらいですが、ゆとりになれた世代の子どもたちにとっては大きな隔たりのはず。
子どもたち自身の負担が単純に増加することは間違いないですが、それと同時に指導するこちら側もこれまで以上に学力差や進度の差が生まれやすくなり、指導が大変になることも間違いないこと。
教室のテキストや教科書類も全部新たに買わないといけないから、指導の負担以上に金銭的な負担増が押し寄せてくる…
残り3ヶ月弱の23年度、そした4月から新たに始まる24年度と流れに乗り遅れることなく、一歩一歩確実に進んでいきたいものですね。