物を無くしやすい子の整理の工夫【文房具編】の続き。。。

さて、前回からの続きです。

道具選びが終わりました。これで筆箱を開いたら、一目瞭然で何があって、何がないかがわかるはず。が、世の中そんなに甘くはありません。

何かがないことには気付けても、具体的に何がないかがわからないと「まっ、いいか♪♪」で終わらせてしまうのも子どもたちの常。だって、探そうと思っても、何を探せばいいのかがわからないと探す気もなくなってしまうというものです。

そういう意味では、道具選びが終わった時点では、まだレースでいうとスタートラインについただけ。ここからが本格的に工夫です。

キーワードは【マッチング】

ここで大切になってくるキーワードが【マッチング】です。

このマッチングのポイントは2つ。

1つは、その物と収納場所とのマッチング。そしてもう1つは、その物と他の物とのマッチング。

具体的に言うと、例えば、鉛筆を5本持っているとしたら、その5本それぞれ別々の収納場所を確実に決めることと、その5本すべてに連続性や関連性のある名前をつけるというもの。

一番簡単なのは『1・2・3・4・5』とナンバリングをし、そのまま収納場所にも同じナンバリングをして必ずその場所に片付ける習慣にする。すると、どの鉛筆がないは明確になるし、そのナンバリングをされている鉛筆を探すという目的がハッキリする。ただ単に番号だけでなく、『1号くん・2号くん・3号くん・4号くん・5号くん』なんて感じで愛着のある呼び方をしていたら「3号くんがいないよぉ~。3号くんを探さなきゃ!!」って感じで、友だち感覚が強くなるはず。

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それをもっと強めようと思ったら、本人が好きなキャラクターだったり、好きなカテゴリーでのシリーズ化でナンバリングの代わりにネーミングをする。新幹線が好きな子だったら『のぞみ・ひかり・さくら・つばめ・はやぶさ』という感じ。すると、収納場所に片付ける際には『格納』なんて言葉を使いながら、楽しみながら片付けをし、無くなっている場合も探すべき車両をしっかり捜索して格納してくれると思います。そのためには、『格納』場所にもちゃんと車両名を記載してあげてくださいね♪♪

ここまでは、本人の意識を文房具に向けるための手法。必要な場合には、これに視覚支援を加えて、各収納場所の下に具体物の画像を貼り付けておいて、視覚的に片付ける場所のマッチングをさらに強化します。ここまでやると、無くなっている物が何なのかも視覚的にも明確だし、先生や友だちに一緒に探してもらう際にもどういうものだったかをうまく説明できにくくても画像を見せればいいので問題なし。特に小学校低学年の子どもたちには非常に有効な手立てになると思います。

こういった工夫をすることで、文房具を無くしやすい子の捜索願を出す機会が少しでも減ったり、行方不明の文房具たちが持ち主の手元に戻ってくることが多くなるとうれしいですね。

これらが絶対的な方法というわけではないです。あくまで一例に過ぎないので、お子さんの趣味嗜好や特性に合わせて、興味関心を示し、継続して取り組める形にアレンジして、親子で一緒に楽しみながら無くさなくなる工夫を楽しみましょう☆

-代表者ブログ, 発達障がい

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