とある県で、地域のトップ校へ定員の8割もの合格者を輩出している有名大手の進学塾の戦略。
特定の私学の入試に対応した模試を実施し、その学校の合格実績を伸ばしているそうです。
その模擬試験の内容とは、
「同じ時間」
「同じ形式」
「同じフォント」
「同じ行間」
「同じ難易度」
と、実際の入試問題にとことんこだわり、本番の入試さながらの模擬試験を実施するというもの。
正直、スゴイ!!ですよね。
ここまで入試問題を研究しつくし、類似の模擬試験用の問題を作るというのは並大抵の努力ではないはず。
同じパターンでいつもやってれば、子供たちもできるようになりますよね。
スゴイことだと思うけど、それは子供たちが自分の力で問題ができるようになっているわけではなく、まわりが完全にお膳立てしてくれている状態で受験してるだけって気がして…。
裏を返せば、問題の傾向やパターン、難易度を変えられたらアウトってことなのかな?なんて余計なことが気になります。
パターンにはまるとメチャクチャ強いけど、イレギュラーにはメチャクチャ弱い。
最近の子供たちに多いパターンで、もっと低いレベルで考えると、パターン化される計算問題や単純な問題にはめっぽう強いけど、文章題や応用問題は全然ダメ。
自分の頭の中にあることは何とか対応できるけど、その場で自分で新しい道順や考え方を構築し、答えを導き出すことができない。
臨機応変な対応ができないっていうか、応用力がなく、自分が持っている知識を有効利用することができないってこと。
実際に社会に出たら、何もかもお膳立てしてくれていて、そこに乗っかりさえすれば何とかなるような甘いものではないのだから、そういった力をきちんと養っていかないと将来困ることになるのでは?と他人事ながら心配してしまう。
応用力を持って、社会に出たときに自分で考え、行動できる人間に…。
そんな“生きる力”を子供たちには身に付けて欲しい。
応用力