平日のお昼のテレビ。普段は仕事の関係で見ることはないが、祝日で昼間の仕事がお休みだった関係で見ていた。と言っても、意図的に見ていたというより、たまたまついていたので見ていたといった方が正しい。
子どもの日ということでの特集であったかどうかは定かではないが、子どもを有名大学に進学させた数名のお母さんが出演して、子育て論、教育論について語っていた。ご覧になった方も多いのではないかと思います。
聞いていて、「なるほど!!」と思うことから「いやいや、それはどうなの?」と思うことまでいろんな意見があったが、それもまた聞く人によって全然感じ方も違うだろうし、賛否両論あって然り。実際、スタジオにいた芸能人の出演者もいろんな意見を述べていた。
そんな中で、お母さんが子どもに対して実際にされたことで、「それは本当に力として身に付いて、子どもの成長につながるよなぁ〜。」と一番感心したのは、知識(学び)に経験(実体験)をきちんと重ね合わせることで、子どもたちにとって本当の力となること。そして、それは『+』の連鎖として次の学びや成長につながり、こどもの力はどんどん大きくなるってこと。
もちろん、あたり前のように知識としては知っていても、じゃあ、それを具体的にどうするかというところを今日のテレビを見ている中で実践されている内容を聞き、感心したというわけです。
その具体的な方法は…
2人のお母さんがとっていた手法はそれぞれ異なるものの、やっている内容は同じこと。
1人のお母さんは、学校の教科書が配られたら、その日に家族でその教科書を全部読破する。そうすることで、いつ頃、どういった内容のことを学校で勉強するかの見通しを持ち、必要に合わせて、その時期には事前に学ぶ内容に合わせて経験(実体験)をさせておくことで興味関心を持たせ、より効率の良い学びと知識につなげるというもの。
直前になって行なうのではなく、年度の初めに行なうことで一年を通しての見通しと予定が立てられることにこの手法の意味があるし、家族で行なうことで子どもたちは自分だけが勉強をさせられているのではなく、みんなが一緒にがんばってくれていると感じることができ、さらにがんばる力につながるというメリットもあると考えられる。
(※写真はイメージ画像です。)
もう一人のお母さんは日本中の史跡巡りをしたという。事前に知識(学び)を子どもにさせておいて、その後、実際にその史跡に足を運んで情報として知識を経験も踏まえた本物の知識に変えていくことができる。これはいろんな人が体験して感じていることだと思うが、本で見た物、テレビやインターネットの世界で画像として見た物を実際に自分の目で見たり、手で触れたりすることで得られる感動や記憶への定着は計り知れないほど大きい。
そのために、このお母さんは子どもが小学校を卒業するまでに日本全国の47都道府県を回ることを目標とし、すべては回りきれなかったものの、実際に42都道府県は制覇したという。その数字を聞くだけでもすごいことだと関心してしまうし、それだけの経験(実体験) をさせてもらった子なら、きっと残りは自力でも制覇したのではないかと思うし、 なによりこのお母さんならきっとその後であったとしてもやり遂げているだろうと思う。
大切なことは有名大学に合格することではなく…
ここで改めて言いたいことは、有名大学に入った(合格させた)ということがすごいのではなく、子どもが成長するために必要な力を、しっかりと身に付けさせるための努力をしているということだ。すなわち、有名大学への合格はあくまで結果に過ぎない(もちろん、お母さんは意図して狙っていたことではあろうが…苦笑)ということ。
こういった子どもの育て方をしていると、結果的に合格という答えに辿り着けなかったとしても、子どもは確実に成長をし、他の形であったとしても必ず結果に結びつくことができるだろう。なぜなら、そこに辿り着くために必要な過程を知っているからだ。
詳しい学習の内容をすべて教えることはできなくても、学ぶための手法を教えたり、環境を整えたりすることはできる。
自分ができないような難しい内容や自分の知らない知識を教えることは、その道のプロに任せればいい。一番大切なことは、学習そのものの中身ではなく、動機付けであったり、過程や環境を作ったりすること。
それなら大人はみんなできるだろうし、それこそが教育の本質なのだ!!