発達障がいについて少しだけ学んでみませんか?【アスペルガー症候群編(1)】

アスペルガー症候群と高機能自閉症

『アスペルガー症候群』も『高機能自閉症』も自閉症スペクトラムに含まれる障がいの一つです。どちらも自閉症の一つの診断名であり、診断名こそ異なりますが、その特徴はよく似ているため両者を区別しない専門家もいます。

どちらも起こりやすい問題や望ましい対処法もほぼ同じため、この【アスペルガー症候群編】では特に区別することなく、『アスペルガー症候群』との記載は『高機能自閉症』も含み、同義としてさせていただきます。

アスペルガー症候群の特徴

自閉症の一種で、想像力や社会性の発達に遅れが見られますが、知的発達に遅れがない点で一般の自閉症と区別されています。言葉を流量に使うため、幼少期には発達の遅れを疑われにくいのも特徴の一つです。

行動に表れやすい3つの特徴

①想像力が育ちにくい…想像力や応用力を働かせた、柔軟な対応ができない。予定外のことが起きると、急に混乱する。具体例としては、「ふだんと違う道を通ると恐がる」や「物事が予定通りに進まないと怒る」などがある。

②社会性が乏しい…対人関係をつくれない。友達をさけたり、初対面の人に親しく話かけるなど、社会的な距離感をつかめない。具体例としては、「集団行動をとる場面で混乱する」や「悪意なく、面と向かって友達に悪口をういう」などがある。

③会話がすれ違う…言葉は覚えるが、正しく使えない。人の話を誤解したり、質問と違う答えをすることが多い。具体例としては、「質問に答えず、好き勝手に話す」や「場面にあわない丁寧な言葉を使う」などがある。

アスペルガー症候群については、AD/HDやLDと同様かそれ以上に、きちんとした理解と一人ひとりの特性に合わせた対応が重要になります。それは特性にもあるように、想像力や社会性が弱い反面、記憶力や様々な能力は高いという本人の中にある能力のギャップが大きいため、できることや得意なことと、できないことや苦手なことがハッキリ伝わりにくいことにつながっています。

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したがって、仮にアスペルガー症候群という診断がついていたとしても、その診断名によって決して一括りにできるものではありません。本人ができていないことや苦手としていることをしっかり見極め、そこをしっかりと理解し、必要な対応をまわりがすることで、スムーズな生活を送れる環境を作ることにつながります。

本人の成長とともに、苦手な部分は少しずつ薄れていくように見えますが、それはあくまで本人の経験値でカバーしていることによるものです。だからこそ、その経験値を少しでも高いものにできるようにまわりがしっかり歩み寄った対応をしてあげることが本人の成長への大きな力になるのです。

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