発達障がいについて少しだけ学んでみませんか?【LD編(5)】

子どもとの接し方の3つのポイント

①その時々で言うことを変えない…人によっていうことが違ったり、気分によって接し方が変わると、子どもは混乱してしまいます。
②方針を統一する…どんなときにしかるかや、しつけの方法を、みんなで共有しましょう。
③共通の認識をもつ…LDの知識や、子どもの状態について、家族みんなで話し、理解します。

子どものことをきちんと理解することは支援の第一歩。それも周囲のみんなで共通理解があってこそ意味をなします。ただ、このとき注意しないといけないことは、その後の支援における考え方があらゆる方向に対して極端になりすぎないこと。

いろんな意味で『◯◯しすぎ』は要注意です!!

【子どもの自立、自律を阻む】
①甘やかしすぎ…子どもを猫かわいがりしたり、何をやってもしからないのでは、子どもは何もできるようになりません。子どもの願いをかなえるためにすべきサポートは、子どもの言いなりになることとは違います。
②かまいすぎ…子どもが苦手なことについ手を貸したり代わりにやってしまうと、いつまでもできるようにはなりません。また、「あれやった?」といちいち確認したり、必要以上に指示を出していては、子どもの考える力が育ちません。
【自尊心、やる気が育たない』
③きびしすぎ…子どもを導こうとする気持ちや期待感が強いあまり、命令や禁止が多くなったり、ほめるよりもしかるばかりになる人もいます。
④放任しすぎ…幼い子どもに「好きにしていいよ」と言ったり、むやみに自立をうながすなど、年齢に合わない接し方はよくありません。

『過保護』『過干渉』は親が子どもの頭や手足の代わりをしているので、子どもたちの成長の妨げ以外の何ものでもありません。その逆も然りで、『子ども任せ』過ぎは、自分自身でいろんなことにチャレンジする力のない子にとっては、そのきっかけを失うことになり、成長に結びつきません。『適度な距離感』『一緒に取り組んであげる姿勢』『喜びや楽しさの共有』などが子どもの成長に必要な大事な要素です。

わかりやすく伝えることで定着を

子どもの成長の場面作りの中で特に大切なのが『ほめる』ことと『しかる』こと。この2つは相反することでありながら、気をつけるべきポイントは同じです。

①すぐに伝える…いけないことをしたらすぐにしかる、いいことをしたらすぐにほめる。時間が経ってからでは、伝えられている内容とどの行動についてかということの因果関係が理解しにくいため、伝わりにくい。
②基準を明確にして伝える…しかる基準、ほめる基準が曖昧だと子どもは混乱し、いくら伝えても逆に効果がなくなります。
③はっきり、わかりやすく伝える…理解の度合いや得意な方法は一人ひとり違います。その子に合った方法ではっきり、わかりやすく、具体的に伝えることが大切です。子どもが理解できていることをこちらが確認しながら伝えることも忘れずに。

これは学習内容を伝える際にも同じことが言えます。特にLDの子の苦手としている部分の学習・定着に向けては、習得内容や間違いをタイムリーに伝え、エラーの特性を明確にし、それに合った改善方法をわかりやすく伝えた上で反復する必要があります。

苦手な部分以外は比較的スムーズにできる中で、その内容と同じ対応をしていると、エラー自体が埋もれて本人にもまわりにもみえなくなってしまうし、伝えたい内容が本人に伝わりません。

ポイントをきちんと押さえて、本人の中にインプットできるように正しく伝え、本人の能力に合わせて必要なだけしっかり反復することで苦手を少しでも克服できるようにしましょう!!

-代表者ブログ, 発達障がい
-

© 2024 NPO Selfish(セルフィッシュ)