発達障がいのある子たちの伸ばすべきところ⑨

投稿日:2015/12/25 更新日:

⑨すべては“成長”を基準に決めるべき

この時期に多くなる保護者からの相談は、進学・進級にあたって支援学級を選択するか否かということ。確かに、これは簡単に決めることができない、悩むべき問題だと思います。

その決定にあたって保護者の方々が相談されるのも、学校の先生をはじめ、医療機関の先生、場合によってはスクールカウンセラーの先生などがいらっしゃり、もちろん我々も相談を受けます。逆に、相談先が多岐にわたる分、それぞれの先生がそれぞれの立場で様々な意見を言うため、余計に最終判断を困られている場合もよくあります。

保護者の方を始め、すべての人たちがその中心にいる子のことを真剣に考えていることは間違いないのですが、どうしても大人の理屈、大人の尺度が基準になっている場合が多いのが気になるところ。

じゃあ、何を基準に決めるべきなのか?

すべては“成長”を基準に決めるべきだと考えます。

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もちろん、いろんな考え方があり、正解と言われるものはありません。そんな中で、私見として思うところを述べさせていただきます。「それはちょっと…。」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、正解のない中でこういった考え方も一つの方向性としてあるということを知った上で、ご家庭ごとの判断基準を設けていただければと思います。

個人的に考える大事な基準は2つ。

1つ目は『本人の意志や希望』

これが他の何よりも大切なことだと思います。もちろん、年齢のことや本人の力のことだけを考えたら正しい判断ができるかどうか?という不安や問題はあると思います。だから、どうしても子どもの判断は後回しになって、大人の判断が優先されるケースが多いです。

でも、逆に言えば、「これが正解だ!!」とハッキリ決めることができない選択において、大人が導き出す答えですら、どの答えを出しても不安や問題は絶対にありますよね?だったら、迷った時には子どもの意志を尊重し、優先するという判断でいいんじゃないですか?それも、子どもたちにとっては成長に向けての大切な要素の一つになります。

「ちゃんと自分の意見を聞いてくれた♪♪」

その気持ちは、子どもたちに喜びと自信を与え、自分で決めたことをがんばるという責任感を育てることにつながります。逆に、

「こうすることは自分が決めたことじゃない(まわりの大人が決めたこと)だから…。」

だという、いいわけに使われることもしばしば。その選択による道を進む上で困難に直面したときに、どちらの方が子どものがんばる気持ちを育み、応援してくれるでしょうか?それはきっと…。

2つ目は『できるだけ失敗が多いであろう、大変だと思われる道』

一般的な考え方からは真逆だと思います。もちろんこれも、本人の力や性格、環境等も十分に加味した上で判断しなければいけないことですが、それらの条件がクリアになるなら、そちらの道を選ぶべき。

なぜなら、そこにこそ成長のきっかけがたくさんあるから。

普通に考えれば、例えば支援学級という環境の方が環境も周りの理解も、支援を必要としている子にとってはいいはずです。だから、何らかの心配やトラブルになる可能性が高そうな場合は、学校の先生方を中心にこちらを進めるケースが多いし、そういった話を聞いて、保護者の方もその選択をする場合がほとんどです。

決して、その選択がいけないと言っているわけではなく、先にも述べたように一般的にはその選択が優先されますし、それでいいと思います。ただ、整った環境というのは、得てして、子どもたちにとってチャレンジする機会が少ないということ。チャレンジをしないということは失敗をすることも必然的に少なくなる分、失敗することから学べることや成長するチャンスには出会えないということ。

失敗やトラブルが多くなるであろうと予測できる道は、保護者はついつい避けたくなるのが心情だと思います。そこにはもちろん、「子どもにはできるだけ成功体験を積ませてあげたい。失敗やトラブルは避けさせたあげたい」という子どもを大切に思う親心があるはずです。失敗やトラブルがなければ、保護者にとっても呼び出されたり、謝りに行かなければいけない場面も減るので単純に負担軽減につながると思います。

でも、考えてみてください。

失敗やトラブルが少ないということは、最初からそういた環境が本人のまわりに少ないだけ。言い換えれば、本人が守られるべく、作られた環境に他ならないということ。生涯に渡って、ずっとそういう環境で生きていけるのならそれもいいかもしれませんが、将来社会に出て生活を始めると、決してそんな環境ばかりではありません。大変な場面に遭遇したとき、そういうことに対しての対処法などをしっかり学んでおくことも大事なことではありませんか?

成功体験という考え方にしても、失敗やトラブルからの回避やリカバリーという形で「うまくできた!!」「がんばれた!!」という成功体験を積むことができると考えればいいと思うし、その方が単なる成功体験以上の大きな成長につながると思います。

失敗やトラブルの際に、呼び出されて小言を聞かされたり、謝りに行かなきゃいけない場面はないにこしたことはないですが、そんな時こそが大人の出番。そこを回避する方向性を考えるのではなく、そんな場面が多ければ多いほど、子どもが成長するチャンスをたくさんもらえてるって考えて、一緒に成長できることを喜べたら、子どもとの信頼関係もより強いものになると思います。

どうですか?

なかなか大変な選択基準だと思いますが、すべては“成長”を願う上での選択☆困ったときほど、子どもの成長する力を信じて、より大変だと思う道を選択して一緒にがんばっていきましょう!!

思いつきでつらつらと書き綴ってきたこのシリーズも、9回にわたって好きなことを書かせていただきました。「その通り!!」と思っていただけること、「それはないでしょ!?!?」と思われることまでいろいろあったと思いますが、発達障がいのある子どもたちの可能性を信じ、少しでも伸ばしてあげられることを願っての私見です。一つの考え方として読み流していただければ幸いです。

これにてこのシリーズは終了とさせていただきます。また、気が向いたら、何かのテーマでシリーズ投稿してみたいと思います。

それでは、また…?

〈おわり〉

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