朝、ご飯を食べながら見ていたテレビで就活に関する特集をしていた。
その中身は少々目や耳を疑うようなものだった。
まずは数字。
大卒者の就職内定率が57.6%と60%すら割り込んで、かろうじて半数は超えているという状態。
バブル崩壊後の1993年あたりからの就職氷河期と呼ばれた時代に匹敵するらしい。
でも、その現実そのものは、ここ数年続いている日本経済そのものの低迷を考えればある意味仕方のないことのような気がする。
景気そのものに明るい兆しが見えてこないと、なかなか上向きにはなってこないであろう。
それ以上に驚いたことは、その厳しい現実の中で、就活そのものの形に変化があり、学生だけではなく保護者が一緒に就活をしているというのだ。
それに、塾が就活用のクラスを開設してそこにたくさんの学生が通っていたり、就活用の合宿まであり、そこにかなりの額を払っているというのだ。
その番組の中で何人かのまだ内定がもらえていない学生の様子を取り上げていたが、正直、見ていてその実状が納得できるような情けない現実がそこにあった。
自分の方向性すら定まらず、就職自体を甘く考えているとしか思えないような言動。
自分自身が危機感を感じて本気で就活を行い、それでもどうにもならなくて他の人の力を借りようとしているのならまだしも、当の本人が呑気なもんで、まわりばかりが焦っている感じ。
そんな人間が企業の試験や面接を受けて、ほんとに受かると思っているのだろうか?
きちんとした目標や就職したいんだという思いがないような状態で試験を受けて受かるほど就職は簡単なものじゃない。
面接官はその道のプロ。
そんないい加減な部分は簡単に見透かされてしまうのは当たり前じゃないか!!
自分が企業の面接や採用の担当者だったら、保護者と一緒に就活している状態で即アウトだな。
そんな人間をもし採用してしまったら、就職後に何か仕事をさせるにしても保護者(担当者)をつけないと何もできないってことでしょ!?
そんな効率の悪い仕事をしていて企業が成り立っていくわけないもん。
即戦力とまでは言わない。
でも、せめてそんな危機的状況の中でも、なんとかして自分自身の力で道を切り拓いていこうとするぐらいの気概と根性ぐらいは最低条件として持っていて欲しい。
いくら就職氷河期といわれようと、まったく就職がないわけではなく、現時点で60%近くの学生はちゃんと就職が決まっている。
すべての人がそうだとは言わないが、番組を見ていて、内定がもらえていない残りの学生はそうなるべくしてなっているような気がした。
もっと現実を直視して、自分が内定を取れない理由を他のところへ転嫁するのではなく、自分自身の中に存在する問題を解決する努力を最大限する必要があると思う。
採用する側に「この人が欲しい!!」と思わせるような人間になること。
すごく当たり前のことのはずだけど、それすらわかっていないような考えの甘さを改めるところから始めないと、内定をもらうことなんて夢のまた夢…。