成長の陰に…

教室で一緒にお勉強しているSくんは、漢字の練習がちょっと苦手。
学校の漢字の宿題をノートにがんばっているのですが、時々途中から間違った漢字を書いてしまいます。
これはSくんに限らず、子どもたちがよくやってしまう漢字練習における落とし穴の一つです。
原因は簡単。
子どもたちは、ノートの縦に連続して同じ漢字の練習をするとき、その直前に書いたすぐ上の漢字を見ながら書くことがほとんど。
これは、目線の移動が一番最短距離になるのが楽だから。
子どもだからというわけではなく、大人であっても自然とそうすることは多いと思います。
その結果、何かの拍子に少し間違った漢字を書いてしまう、そこから後にずっと同じように間違えた漢字を書いてしまうことが多いのです。
それに対する対策として、指導の中ではノートの一番上だけに先生が漢字を書いて、そこから下にずっと書かせるのではなく、1個飛ばしに書くべき場所のすぐ上にこちらが漢字を書いて、それを見ながら書かせるようにしています。
これのデメリットは、こちらがそれを書くための時間がどうしてもかかってしまうことと、1ページの中に練習する回数がどうしても少なくなってしまうこと。
でも、学校から出る宿題は、先生が一番上に書いてくれている漢字を下まで書くものなので、こちらが勝手に書き込んで書くスペースを減らすわけにはいきません。
そこで…。
一手間かけて、漢字(熟語)ごとのカードを用意して、それを各場所の横に置いて書くようにすればすべての問題解決!!
もちろん、その教材作りの手間と材料の必要性は出てきます。
先週、そのお話をSくんのお母さんにさせていただいたら、さっそくSくんの宿題の内容に合わせた漢字カードを作って持たせてくれていました。
Sくんはそれをノートの上に置いて、しっかり見ながら一字一字丁寧に書いてました。
お迎えの際にお母さんに授業の様子とカードのお礼をお伝えしたら、先週から家でもずっとそのやり方でがんばってくれていて、ノートへの間違った漢字の記載が随分減ったそうです。
実際、今日のお勉強中もかなり丁寧に書け、間違いも少なくなっていました。
こちらが目標とすること、それに対する取り組みの方法を伝えたことに対して、ご家庭の方でもそれを受け、きちんと同じ対応をしてくださると効果倍増です!!
なにより、それぞれが違うことを言っていると子どもたちは混乱するばかりだけど、対応の内容に統一感を持たせることで安心して取り組むことができるのです。
それをしてくださるかどうかの差が、本当に大きな差となって現れてきます。
子どもたちの成長の陰には、そんな保護者の方の努力が絶対に欠かせません。
それをきちんと実施してくださっているSくんのお母さんには本当に感謝すると同時に、Sくんの成長を心から願っているお母さんの気持ちをすごく感じ取れます。
これからも力を合わせて、Sくんの成長を願い、がんばっていきたいと思います!!

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