今日の授業中のある一場面での会話。
生徒:「これがわからないので教えてください。」
先生:「嫌です。教えたくありません。」
これだけ見ると、仕事を放棄しているとんでもない先生です。私は…。苦笑
まぁ、実際に『教える』ことではなく『考えさせる』ことを大切にしているので、できる限り教えないようにしているのは事実です。
実は、この会話には続きがあります。
先生:「もう何度も同じことを教えているけど、あなたが覚えてくれないので、こちらも、もう教えたくありません。」
生徒:「今度は覚えるので、もう一度教えてください。」
先生:「そのセリフも何度も聞きました。それでも覚えてくれないので、もう教えたくありません。」
生徒:「今度は覚えるので、もう一度だけ教えてください。」
こんなやり取りがしばらく続くわけでありまして…。
結局、教えました。
なんて甘いわけがなく、今日の時点では、その質問については最後まで教えずに今日の授業は終わっています。次回までに、自分自身でそのことを過去のプリント類やノートで復習してくるかどうかの様子見です。
もちろん、別の場面を通して、本人がどのように考えなければいけないか、どういう取り組みをしなければいけないか、それをした結果、自分自身ができないと思っている内容に対してどういう結果が導き出されるかということは具体的なやり方も含めて指導しています。実際に、今日の授業の中でも、この問答のあった国語では突き放しつつも、算数の授業でちゃんと示しています。
一から十まですべて自分自身で考え、気付いてできるようになれれば最高ですが、それはとんでもなく難しいことなのでそこを求めているわけではありません。だから、子どもたちが求めていることの直接の答えは教えないけど、たくさんのヒントをちりばめながら指導をします。もちろん、必要に応じて答えを教える場面もあります。
大切なことは、それらの答えやヒントを自分自身の中に残し、自分のものにしようとするかどうか。そこへも働きかけはしますが、最終最後は、子ども自身が「変わろう‼︎」という明確な意思を持って取り組んでくれるかどうかで結果は大きく変わってきます。
本当に自分を変えられるのは自分自身だけ。
今日も、その成長を夢見て種を蒔き、ずぅ~っと水をかけ続けました。