大切なことを次世代に伝えることは大人の責任

ネットで見たとあるオフィスビルのトイレでの出来事の記事。

1人のある男性が就活中の大学生2人組に教えた"仕事"、そして仕事に対する"対価"の意味。感動とともに、本来、大人のあるべき姿であり、次世代に伝えるべき大切なことの一つだと思いながら、この記事を読みました。

長い記事だったので一部省略しながら、以下に概要をご紹介させていただきます。

一人のトイレ清掃員の女性が男子トイレの清掃をしているときのこと。リクルートスーツに身を包んだ大学生2人がトイレへ入ってきたのです。そしてすぐに小便器を掃除するこの女性に向かってこんなひどいことをつぶやいた。

「こんな仕事やだよなー。まじで無理だわ、俺。」

「いや無理とかってレベルじゃないだろ!トイレの掃除とかキモいって!!!とりあえずこうなったら人間のゴミだわ!(笑)」

この女性は悔しい気持ちと怒りを食いしばり、ここで言い返したりしては、私はこの大学生たちの言う様に本当の『ゴミ』になってしまう、言い返す=認める事だと考え、我慢するという選択を取りました。

すると、この大学生たちのすぐ後ろから入ってきた一人の男性が、ボソッと大学生に言葉を掛けます。

「君たちは、就活生かい?だとしたら、0点だね。なぜなら君たちは、仕事の意味を履き違えているようだ。どんな仕事でも、仕事があるという事は必要とされているからなんだよ。立派な仕事。誰にでも出来る仕事じゃないことをしてくれる人がいるから、君たちは何不自由なく便利に使えたり利用できるんだ。

いいかい?『ゴミ』なんて言葉を使うんじゃない。掃除をする方が、掃除をして給与をもらうだろ?これは、その仕事や人に対しての対価=ありがとうという報酬なんだよ。そこにお金という対価が発生しているという事は、必要とされているからなんだ。ゴミじゃないんだよ。

でも、きっと雇う側も仕事を与える側も、君たちの様な価値観の人間には何も渡さないと思うが、どう思う?」

そう言い、ふと大学生が首から下げている名札を見てさらに笑みを浮かべこう言います。

「ふむ。面接か…楽しみだね。そのロゴは私の会社のシンボルだ。後で、面接室で続きを話そう。」

どうやら、この男性は彼たちがこの後面接を受ける会社の社長だったのです。

この翌日から、トイレで用を足しながら大学生へ説教をした男性はこの清掃員の女性を見る度に微笑み、必ず一言、

「いつもご苦労様。」

と声を掛けてくれているそうです。

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いかがですか?まるで、"痛快TVスカッとジャパン"を見ているかのような話。もちろん、この大学生がこの会社に就職できたなんて後日談はありません。

この男性が大人として果たした責任はとても大きいと思います。それと同時に、この大学生2人が面接の末に採用されなかったことや怒られたことを逆恨みするようなことなく、大切なことを教えてもらったことに感謝して、その後の人生の教訓として活かしてくれていることを願うばかりです。

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