ケニア人のプリシラ・シチエネイおばあちゃんは、90歳にして現役の小学生。5年前から小学校に通っていて、同じ教室で一緒に勉強している10歳~14歳のクラスメートのうちの6人は、なんと曾曾曾孫たちなんだそうです。
現代の日本では考えられないことですが、義務教育の制度も含めて、世界中には子どもたちが十分に教育を受けられない国や地域がまだまだたくさんあります。実際には義務教育の制度が法制化されていても、生活に追われて学校に行けていない子どもたちもたくさんいます。そのため、お年寄りの中には読み書きができない人もたくさんいて、このおばあちゃんもその一人。
おばあちゃんの目標は読み書きを覚えて聖書を読めるようになること。
それとは別におばあちゃんには子どもたちに伝えたい大切な思いがあるといいます。
「私が学校へ通っているのだから、あなたも学校で学ぶべき」
きちんと教育を受けられていないと教育の必要性や大切さを感じていない子どもたちもたくさんいて、もし学校に行けるチャンスがあったとしても行こうとしないらしい。そんな子どもたちに90歳という高齢ながら学校で学ぶ自分の姿を見せることでいくつになっても勉強を始めることに遅いということはないということ、そして教育が大切なものであるということを伝えたいのだそうだ。
このおばあちゃんのがんばりは、同じケニアの人たちだけではなく、世界中の人たちにたくさんのことを教えてくれる気がします。
教育という生きる上で本当に大切な財産は地球上のすべて人々が必ず得られる権利であるべきもの。もしその権利がすべての人々にきちんと保障される時代が訪れたとしたなら、この地球上からテロだとか紛争だといった悲しいニュースが無くなる日が訪れるのではないだろうか…。