創意工夫

勉強における“創意工夫”。
とても大切なことなんだけど、それが出来ない子がとても多い。出来ないというより、最初からしようとしなかったり、途中ですぐに投げ出してしまうと言った方が正解かもしれない。
ここでいう“創意工夫”とは『=応用力』と考えてもらえばいいかな。
具体的にいうと、「まず自分なりに工夫して考えてみる」とか「一つの方向からだけでなく、いろいろな角度から視点を変えてみる」とか「自分なりの解釈で理解し、覚える工夫をする」などなど…。
子供たちに身につけて欲しいと思っている“創意工夫”する力のポイントは集約すると2つ。
1.自分の知識の引き出しを開いて、有効活用する
2.教えられたままではなく、自分で噛み砕いて自分の力にする

パッと見た瞬間に「あっ、これ難しいわ」と言って諦める。過去に似たような問題を見たことはないか?とか、知ってる公式は当てはまらないだろうか?といった最初の努力が見られない。
教えてもらったことをそのまま丸覚えしようとする。そこに自分らしさを入れて最終的に自分のものにしようとする努力をしない。そのため、そこからの応用がまったくきかず、忘れるともうどうすることも出来なければ、もちろん忘れるのも早い。
小学校の算数で、垂直と平行のお勉強。
2枚の三角定規を使っての作図。今までは、定規にしろ、分度器にしろ使うときには1枚だけ。だから2枚を組み合わせて使ったことなんかないんだから難しくて当たり前。遊び感覚でいろいろ試してみてくれればいいんだけど、難しくてよく分からないので嫌らしい…。
中学校の数学での乗法公式と因数分解の公式。
たしかに、一度にいくつもの公式が出てくるけど、数にすれば5つ程だし、まして乗法公式と因数分解は表裏一体。1つの公式が両方で使えるのに、別々に覚えようとする。なんとか覚えてみても、そのまま丸覚えしてるだけなので公式の利用に入って数字に応用しようとすると、まるでチンプンカンプン…。
う~ん……。
普段の授業から、口をすっぱくして言ってるけどなかなか伝わらない。
たしかに勉強って決して簡単じゃないし、楽しいもんじゃない。だからこそ、少しでも楽できるようにしてあげたいと思う。そのために必要な大切な力。
子供たちに“創意工夫”する力を身につけてもらうための指導方法を確立できるように、こちらもしっかり“創意工夫”しないといけない。
やっぱり、教育って難しいし、奥が深いわぁ…。

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