算数の勉強の話であり、国語の勉強の話にもなります。
3桁の数字のたし算、ひき算をし、その答えを具体的にお金に置き換える練習とそれを読み上げる練習を一連の流れとしてやっているSくんとの算数の勉強。単純に教科としての算数の勉強というより、社会で生活する中での買い物の場面や人とのお金のやり取りの場面を想定しての勉強です。
計算はスムーズになり、その数字に合わせて正しい金額をお財布から取り出すところもスムーズになってきましたが、その金額を読み上げる(声に出して相手に伝える)場面で、時折、戸惑いを見せます。
四百…よん“ひゃく”
六百…ろっ“ぴゃく”
一つの漢字が、その字の上に付く漢字によって単位の呼び方が変わる。もちろん、意味は一緒。そりゃあ、苦手な子どもたちは混乱しますよ。でも、それを覚えないといけないので…。
漢字の難しさ。小学3年生の壁
最初に書いたように、これは漢字の読み方の複雑さの話でもあります。
一つの漢字に音読み、訓読みと2種類の読み方があるだけでなく、複数の読み方をもつものがあり、その漢字によっては読み方が変われば意味も変わるものもあります。送り仮名が違うものがあったり、今回の話の『百』のように、前後のつながりから読み方が変わるものもあったりと、本当に様々な漢字があります。
そういった漢字が一気に増え始めるのが小学3年生。その上、この小学3年生から習う漢字は書く数も増え、漢字自体が難しくなるものも一気に多くなります、
だから、漢字の勉強をしていても、苦手な子でも小学2年生の漢字まではそこそこマスターできるのに、小学3年生の漢字の内容に入ると一気に修得率が下がってきます。その影響が、算数など、他教科の学習にも出てくるというわけです。
子どもたちにとって大変な勉強ではありますが、タイムリーな学習期間に学習内容がきちんとマスターできていていい点数が取れるということだけでなく、将来、本人が困らないようにするためにも、必要な学習内容は何度も何度も反復して、確実に身に付けられるようにしたいものです。