出張や雨などの天候の関係でなかなかできていなかった朝ラン。久々にランニングシューズを履いて外に出た時に感じた朝の空気は、夏のそれとは明らかに違い、すごく心地良く感じられた。
目に映る景色もいつの間にか秋のそれに変わっていた。
少し前の田んぼの稲は青々と生い茂り、真っ直ぐ上を向いて伸びていたものが、黄金色に変わった穂先にはたくさんの膨らみを宿し、その成長を伝えるかのように首を下げている。
道沿いの家の庭先から届く金木犀の香り。実家の隣家の庭先に金木犀の木があり、毎年この時期になると家のまわりでいい匂いがしていた懐かしい記憶が蘇る。
そんな街の景色の移り変わりや匂いを感じられるのもランの楽しみの一つ。速く走るのは苦手で、ゆぅ~っくり走っている(ゆぅ~っくりしか走れない…苦笑)からこその楽しみ☆
ランの途中で立ち止まる
以前は、一度走り出したら、途中で足を止めるのが嫌いというかできなかった。一度休んでしまうと、再び、続けて走るのが気持ち的にも身体的にもキツく感じていたので、とにかく目標としているゴールまでは足を止めずに一気に走り切るようにしていた。
でも、最近は抵抗なく立ち止まれるようになった。ランのもう一つの楽しみとして、出会った空や景色を写真に収めるようになってからだ。逆に、写真が撮りたくてランに出てるのかもしれないけど…。笑
足を止めて立ち止まり、気になった空や景色の写真を撮る。
「この先で、今度はどんな空や景色に出会えるかな?」
そう思うと、次の一歩が自然に踏み出せる。
何かを感じた瞬間にフッと足を止め、立ち止まって、いつも時間に追われるようにその横を素通りしているだけでは、見ることも、 触れることもできない景色に目をやると見えてくるいろいろな発見や気付き。それによって変わる自分の心の有り様。
それって、子育てや子どもたちの教育についても同じじゃないかな?って思った。
いつも前に進むことだけを意識して子どもたちを見ていると、気付かず、見過ごしてしまっているかもしれない子どもたちの成長。
時にはスピードを緩めたり、時には立ち止まったり…。
まわりと比べてしまうことが多い中で、ゆっくり進むことや立ち止まることは「遅れてしまうのではないか…?」と、ついつい不安になってしまうことなのでできれば避けたくなる気持ちもよくわかる。
でも、その結果、子どもたちがちゃんと少しずつ成長していることを見過ごしてしまっていたら、親子で一緒に喜べるべき瞬間を失っているので、ものすごくもったいないこと。ほんのちょっぴりスピードを緩めたり、ちょっと立ち止まったり、そんな勇気が持てたら、きっと新しい何かが見てくるはず。
いつも近くで見ているとあまり変化が感じられないかもしれないけど、子どもたちはいつの間にか稲穂のように小さな成長をいっぱいためていたり、まっすぐ上に向かって伸びていたりするのです。
子どもたちのそんな成長にちゃんと気付いてあげられる大人でありたい…。
そんなことを考えながら久しぶりに朝ランした9月最後の日。
明日の朝も、ゆっくり、時には立ち止まりながら、また気持ち良く走れるかな?(←正確には、走るために起きられるかな?だけど…笑)