ゲームで子どもにわざと負けてはいけない。でも…

学びや遊びの場面で子どもたちとゲームをすることはよくあります。そんな中で、本気でやれば大人が勝つのはあたり前。その時に応じていろんな形の勝敗を出すようにしてはいるのですが、こんな記事を見てちょっと考えました。

いろいろ勉強になりそうな記事だったので、そのまま全文を引用でご紹介させていただきます。
(Yahoo!ニュース:ライフハッカー[日本版]より抜粋)

子どもとゲーム、わざと勝たせてはいけない理由

子どもとゲーム、わざと勝たせてはいけない理由
子どもとゲームをするとき、わざと勝たせてあげないほうが良い
幼い子どもとウノをして遊ぶときは、子どもにわざと勝たせてあげようと思うかもしれませんが、子どもの「大切なことを決めるスキル」を発達させるには得策とは言えません。

『Journal of Experimental Child Psychology』に発表された最近の研究では、4歳から5歳の子どもたちにスカベンジャー・ハント(リストに記載されたアイテムをフィールド上から集め出すというゲーム)をさせています。ゲーム中、すべての子どもは大人からヒントをもらうのですが、ヒントには正しいものだけではなく、間違っているものも混ざっています。加えて、子どもたちの半数は必ず勝てるように、残りの半数はルール通りにプレイしなければならないように仕組まれていました。

そして、無条件で勝たせてもらった子どもには「ある重要なスキルを学ぶ機会」が欠けていることがわかったのです。

「自分を助けてくれる人」を見つけられる能力が勝利のカギ
勝つように仕向けられた子どもたちは、必要なアイテムを必ず見つけられるので、大人からもらうヒントが役に立つかどうかは勝敗にまったく関係ありませんでした。それに対して、ルール通りにプレイした子どもたちが勝てるかどうかは、大人がくれるヒントが役立つかどうかにかかっていました。

ゲームが終わってから、子どもたち全員に「もう一度同じゲームをするとしたらどの大人と組みたいか?」と聞いてみたところ、無条件で勝てるように設定されていた子どもたちは「どの大人でもいい」という答えでしたが、贔屓なしにプレイした子どもたちは「役立つヒントをくれた大人」を選びました。

研究を行ったPalmquist氏は次のように述べています。

極端なまでに成功できてしまうとき、子どもたちは本来なら貴重な情報源となってくれる人を見つけ出す手がかりを無視してしまいます。

わざと勝たせると子どもの発達が遅れる
同研究から導き出された結論は「わざと勝たせることは子どものためにならない」ということです。子どもは一時的に自信を持つかもしれませんが、将来の成功にはつながりません。実生活では勝ちを譲ってもらえるわけではなく、自分で戦略を立てたり問題を解決しなければならないからです。無条件で勝利を保証されると、自分が犯した間違いから学ぶことができません。

負けを体験した子どもは、次は勝てるように自分の戦略を調整する確率が高くなります。それが思考を積み上げることにつながり、彼らが将来もっと複雑な状況に直面したときに役に立ちます。

というわけで、次に子どもとモノポリーをして遊ぶときは、たとえ子どもが負けても気にしないようにするべきです。

「なるほど!!」と思う部分と、「いやいや、実際には…」と思う部分と半々というのが正直な感想です。

勝ちにこだわりのある子は、自分が勝たないとそのゲームの終了を迎えられません。でも、対応してあげられる時間には限りがあって、いつまででもつき合ってあげられるわけではありません。

途中の過程で勝ち負けがあって、最後、勝って気持ちよく終わりたい子もいるし、そんな優越感で終わらせてあげたいとこちらも思います。

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でも、結局、子どもの力を伸ばしてあげるためには何をしてあげることが一番いいのか?をしっかり考えること、そしてそれは一人ひとりの子どもによって違うということ。その2点をきちんと考えて対応することが必要なんでしょうね。

やっぱり教育って、奥が深くておもしろい♪♪

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