算数の文章題で子どもたちを惑わす“3”つの数字

文章題には落とし穴がいっぱい!!

小学2年生のNくんとの算数の勉強中のこと。

かけ算と、たし算やひき算の複合の文章題が数問ある計算ドリルの1ページが今日の宿題でした。本人なりに一生懸命がんばって問題を解いてはいましたが、1問問題の内容を読み切れず間違えていました。それは次のような問題。

おかしが8個入った箱が4箱あります。その中からお菓子を6個食べました。残りは何個でしょう。

ちなみに最初に書いてあった式と答えはこんな感じ。

4×6=24 答え 24個

完全に、問題の最初に出てきた『8』の存在は消えてしまっています。

文章読解が苦手だったり、複数の情報を一度に処理するのが苦手な子にとって、このように解答を導き出すまでに2クッションある問題はなかなかの難問。特に、情報の取得にも2タイプあって、最初の情報がそのまま鮮明に残って後半の情報が残りにくいタイプの子と、最後の情報が鮮明にて、最初の情報が残りにくいタイプの子。

もちろん、Nくんは後者のタイプです。

イメージを具体化するためには、実際に絵を描いてみることが一番

本人に考えてもらうためのヒントや説明の中で、「問題の中に数字が3つ出てきていたら、全部使うと思うんだけどなぁ…。」と言い、最終的には問題の内容をイメージ化するために、ホワイトボードに問題の内容の絵を描いてもらいながら、一緒に考えていきました。

20160217001
(※2問目の問題を解くために、一生懸命ホワイトボードに内容の絵を描くNくん。)

でも、この数字を全部使って解くという説明が悪かった…。

別の問題でこんなのがありました。

長イスが7脚ありまし。1つに3人ずつ座ります。子どもは全部で何人いるでしょう。

実は、この問題は最初からちゃんと正解出来ていたのですが、気が付くと間違った式と答えに修正されていました。先ほどの間違えた問題を考えて直している中で、「これもか!!」と思って直してくれたのだと思います。その式と答えはこんな感じ。

7×3=21
21+1=22 答え 22人

素直なNくん。問題の文章中に数字が“3”つ出てきたので、先生が言った通りに問題の中に出てきた3つの数字を全部使って解いてくれたようです。完全に油断していた…。苦笑

教える側のあたり前は子どもたちのあたり前ではない!!

この場合の『1』は数字であって、数字ではない。単位量で使われているだけなので、計算に使うことなんてないのはあたり前なんてことは子どもたちには通用しません。数字はあくまで数字。使えと言われれば、おかしいと思いつつも使います。

はい、その通り。君たちが正しい!!

そんな誤解を招く説明をしてしまった先生の方が完全に悪いです↓↓。m(__)m

さぁ、今後このことをどう教えて、どう理解してもらおうかな?

先生ががんばる番です。

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