野生の動物たちは勉強しなくてもたくましく生きてます。当たり前ですけど…。(苦笑)
人間が生きていく上で必要な力は一体何なんでしょう?「学力」。もちろんあればそれにこしたことはないですよねぇ。でも「学力」がなくても生きていける。じゃあ、生きていく上で必要な「学力」って?
「学力」について考えるときに二つの視点が考えられます。
一つは一般的に言う成績としての学力。結果を基準として判断する力のこと。すなわち『学んだ力』。テストの成績を元に人間の能力を評価して優劣をつける。「成績=学力」の図式が成り立つ現代。学歴社会、受験戦争の賜物であり、人間を振り分ける大きな“ふるい”。
もう一つは、その人の人間性も含めた人間としての賢さを基準とする学力。何かに挑んで自ら習得する力や、創意工夫し何かを導き出す力。過程を基準として判断する力のこと。すなわち『学ぶ力』。他人との相対評価の中で生まれる優劣ではなく、その人自身の絶対評価の中から生まれる基準。「人間の賢さ=学力」の図式には“ふるい”は存在しない。
もちろん、前者の「学力」を得るためにも過程は必要。ただ、その過程が問題。要は、他人が導いた過程なのか、自分自身で導き出した過程なのかということ。他人が導いた過程の結果の学力ならそこがゴール。その学力は「生きる力」には連動しないのでは?
『学ぶ力』+『学んだ力』、すなわちきちんとした過程の上に成り立つ結果としての学力。子供たちに身につけて欲しいのは、そんな本当の意味での「学力」であり、この大変な現代を「生きる力」。そのためにがんばるのが私の仕事…。