子どもへの対応について、「本当にこれでいいのだろうか…?」と悩まれている保護者の方々は多いと思います。他のご家庭の子育てと比較するものではないし、なによりそれが正しいかどうかの判断基準として明確なものがない中で、保護者の方々はみんな不安や心配を抱えながらがんばられていると思います。なかなか他の人に相談して解決できるような問題でもないですし…。
特に発達障がいのお子さんに対する対応については、いろんな悩みを抱えられている保護者の方が多く、いろんなご相談やご連絡をお受けすることが多いです。
今、一緒に時間を過ごしながらいろんなことをがんばっているSくんのお母さんからいただいたメールの中にこんな一文がありました。(誠に勝手ながら、ちょっとご紹介させていただきます。)
お母さんが、本人のして欲しいと思っていることを優先したり、無理強いしないようにしたりしている対応は、医療機関からの指導の下で取り組んでいらっしゃること。
実際、一般的な子どもへの対応の中で、必要なことは叱ってでも伝えたり、ある程度は大人の判断で子どもを導いたりすることが大切だと考えられていると思いますし、私自身、その部分は必要であると思っています。
このお母さんもそう感じていらっしゃると思います。だからこそ、お母さんから『甘やかし』という言葉が出てくるんだと思います。
でも、お母さんの対応は決して甘やかしなんかじゃなく、逆に勇気ある対応だと感じています。どうしても不安や心配が先行する中で、ゆっくり見守ることがどれだけ勇気のいることか…。
大人の目から見た、子どもの“今”だけを考えた対応ではなく、ちゃんと未来へつなげるための“今”を考えていらっしゃるからこその対応だと思っています。
お母さんと同じ気持ちで…
だからこそ、関わりをもたせていただく中で、ありのままのSくんを受け止め、一緒に楽しい時間を過ごさせてもらっています。おかげで、いろんな場所になかなか足が向かないSくんが、Selfishに来ることは嫌がることなく、毎週楽しみに来てくれているんだと思っています。
保護者のみなさんの不安や心配はよくわかります。どうしても目の前にある“今”を見て、考えてしまうことも十分理解しています。でも、“今”やりたいことと“今”できることは違います。
やりたいことは大人基準、できることはは子ども基準。そして、対応すべき相手は子どもだということを忘れてはいけないんです。
少しだけゆっくり見守る勇気を持ってもらえたら、ちゃんと子どもはそこに自分の居場所を見つけ、安心してゆっくり成長できるんです。まずは、子どもが「ここに居ていいんだ☆」と思える居場所をしっかりと創ってあげることが大切であり、そのためのがんばりの一つがゆっくり見守る勇気だと思います。
そのがんばりがいただければ、我々サポートする立場の人間も同じ気持ちでその子の成長を願いながら一緒にがんばれます。
すべてはその子の成長のために…。