宿題廃止論

宿題は子どもたちの教育にとって必要か否か?

日本から遠く離れたフランスで、今そんな論争が繰り広げられているという記事を読みました。
日本でそんなことになったら、子どもたちは大喜びで『宿題反対派』に1票を投じることでしょう。

そもそもの発端はフランスの保護者団体による“宿題ボイコット”。
その主張は、

①宿題は子どもにとって苦痛なだけで効果が薄い
②家庭による教育格差の拡大(移民の子は親に勉強を見てもらえない…など)

それを後押しするように大統領が、教育改革の一環として公立小学校での宿題廃止を提言したらしい。

その背景には、フランスでは記述を伴う宿題は法律で禁止されていること、にも関わらず一部の教師が独断で宿題を出すことが増えていたことによるものとのこと。

法律で宿題が禁止。

日本の子どもたちにとっては、夢のような国ですねぇ☆(笑)

日本では宿題はあたり前の話なので、なぜそこまで日本と違う考え方が教育の中にあるのかが少し不思議な気もしますが、その記事の中に中央大学の池田教授の解説としてこう書かれていました。

「フランスの公教育の大原則は『公私の明瞭な区別』と『知育中心主義』にある。と…。
そのため、学校は公的な領域、家庭は私的な領域と分けて考え、それぞれの場での教育は別のものであり、学校の宿題が家庭の教育の時間を侵すことになるという考えらしい。

また、知育は教師という専門家が行ってはじめて質が保証されるべきものであり、家庭では家庭でしかできない徳育に集中して子どもの教育にあたるべきだと考えるそうだ。

この考え方をそのまま日本の教育現場及び家庭に持ち込むのはもちろん教育に対する土壌が根底から違うためするべきことではないが、日本での教育について考える上での一つの指針には十分に成り得ると思う。

日本でもこれぐらい真剣に子どもたちの教育について論じ、考えて欲しいものだと思う今日この頃。

お国事情は違っても、教育に対する問題はどこも似たようなものなんですね。

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