正答率13.5%に日本の将来を憂います…(T_T)

先週、産経新聞デジタル版にて配信されていた、先に行なわれた今年4月の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の分析についての記事があった。

大きく「A問題」と「B問題」に分けられているこのテスト。知識系の「A問題」とその知識を活用・応用して問題を解く「B問題」となっているわけですが、この「B問題」の出来がすこぶる悪い。

算数・数学での平均正答率は5割以下。特に小6算数の「B問題」の中には正答率13%という問題もあったという。5割以下もさることながら、13%という数字の低さには驚きを隠せない。

結果は以下の通りである。

平成29年度の全国学力テスト【平均正答率】
※小6国語「A問題」…74.9%
      「B問題」…57.6%
※小6算数「A問題」…78.8%
      「B問題」…46.2%
※中3国語「A問題」…77.8%
      「B問題」…72.7%
※中3数学「A問題」…65.2%
      「B問題」…48.7%

単なる数字としての正答率の高低も子どもたちの状態の判断の指標ではあるが、「A問題」と「B問題」間での正答率の開きが大きいのが気になるところ。よく言われているように、基礎・基本系には強い子が多いが、応用・読解・思考系がどんどん弱くなっていることがデータとして浮き彫りになっている形だ。

特に、正答率の低かった小6算数「B問題」は日常生活の事象の数学的な解釈と判断の根拠を説明させる以下の問題だったそうです。是非、みなさんもチャレンジしてみてください。

月の見かけの直径が最小と最大で14%の差があることを題材に、月を硬貨に置き換え、「最少の満月の直径」を1円玉(直径20ミリ)の直径としたとき、「最大の満月の直径」は100円玉(同22・6ミリ)と500円玉(同26・5ミリ)のどちらの直径に近いかを説明しなさい。

ちなみに、正解は…

『100円玉』で、模範解答例は『最大の満月の直径は20×1・14=22・8ミリです。100円玉の直径との差は22・8-22・6=0・2で、0・2ミリです。500円玉の直径との差は26・5-22・8=3・7で、3・7ミリです。100円玉の直径との差のほうが小さいので、100円玉のほうが近いです。』

ということで、この問題の正解率が13.5%。

大切な力である応用力や読解力や思考力をどのように子どもたちに教えていくか。

現場にとって大きな課題であることは間違いないですが、こういった力が一番身に付くのは日常生活の中での関わり方が大きな役割を占めていることも間違いないこと。

日頃の生活や学びの中に、子どもたちの力を上手に伸ばす工夫をしっかり取り入れていきたいものですね。

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