サヘラントロプス・チャデンシス?それとも日本人?

「先生、世界最古の人類は?」

教室にて、中学1年生のDくんの質問。学校で社会の時間に教えてもらったらしい。最近の情報の勉強を怠り、昔習った知識だけで生きている先生は即答で、

「アウストラロピテクス!!」

って答えました。笑

「今は、サヘラントロプス・チャデンシスだよ。」

と教えてもらい、舌をかみそうな名前を一度で覚えることはできませんでした。

気になったら、とにかく調べてみる。

Wikipediaによるとこんな感じ。

サヘラントロプス (Sahelanthropus) は、600万年 - 700万年前のアフリカ中部に生息していた霊長類の1属である。サヘラントロプス・チャデンシス (Sahelanthropus tchadensis) 1種のみが属す。発見された化石 TM 266-01-060-1 には、チャドの現地語で「生命の希望」という意味のトゥーマイ (Toumaï) の愛称がある。

時代的には、ヒトがチンパンジーと分岐したころ、あるいはその直前に当たる。そのため、この分岐の前か後かが論争されている。

サヘラントロプスは、頭骨の大後頭孔が下方にある。この孔は脊髄が通る孔で、これが下方にあるということは、脊髄が下に伸びていた、つまり、直立していた可能性が高い。だとすると、直立はヒトの派生形質であるため、チンパンジーと分岐したのちのヒトの祖先(もしくはその近縁)であるということになる。また、ヒトを他の霊長類から特徴づける数多くの特徴のうち、直立は最も初期に進化した形質の1つということになる。

しかし、サヘラントロプスの脚の化石や足跡化石は見つかっておらず、直立というのは仮説にとどまる。もし直立が否定されるなら、サヘラントロプスの系統的位置を確実にする証拠はなくなり、ヒトとチンパンジーの共通祖先(ヒト族の祖)、あるいは、ゴリラも含めた共通祖先(ヒト亜科の祖)の可能性もある。

サヘラントロプスに続く時代の化石人類(あるいは化石類人猿)であるオロリンやアルディピテクス(ラミダスとカダバ)との関係は、化石記録が断片的なためにはっきりしない。サヘラントロプスは頭骨しか見つかっておらず、オロリンやアルディピテクスは頭骨がないか不完全だからである。もし完全な化石が見つかったとしたら、別属とするほどの差はないかもしれない。

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(※画像もWikipediaより引用)
結局、直立歩行の実証はなく年代的な仮説の域に過ぎないみたい。でも、教科書にはこの内容が記載されているようなので、子どもたちの知識は、現在はこちらということになるらしい。

意外な事実も発見!!

調べている中で、こんな情報にも出会った。

世界最古の人類は日本人。ドイツの研究機関が発表。

「なにっ???」

読み進めてみると情報はこんな感じ。

理論的にはヒトより数十万年先にアフリカを出て、中東を経由してヨーロッパに広がったネアンデルタール人の遺伝子は、アフリカに残った祖先由来のアフリカ人には存在しない。調べると、確かにアフリカ人にはネンデルタール人由来のTLRを含む領域がほとんどみられなかった。
このように、現代人のTLRを含む領域のゲノム配列を詳細に調べ比較してネンデルタール人とデニソワ人由来だと突き止めた。そして、機能が非常に重要性なので、数万年という自然選択を受けてもほとんど変わらずに高頻度で残っていたと考えた。

実はこのネアンデルタール人由来のTLR1とTLR6、TLR10遺伝子を最も多く持つのが日本人。
どの集団よりも高く、約51%が持っていた。

その時代に生きていた生き証人なんているわけないんだから、すべては化石などを元にした研究の成果と内容。そして、こういった研究には諸説あるのが恒。

ということで、真相はわからないですが、すでにお勉強内容としてはアウストラロピテクスはもう古い!!ということと、日本人の遺伝子が世界で一番ネアンデルタール人に近い!!という雑学だけは増えました。笑

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