最期の別れ

友人の葬儀に参列し、最期の別れをしてきた。

正直、葬儀には参列したくなかった。
参列することがとても恐かった…。

葬儀に出るということは、友人が亡くなったという事実を目の当たりにして、その現実を受け入れなければいけないから…。

それでも、行かなければいけないと思った。
逃げるわけにはいけなかった。
20年以上付き合ってきた友として…。

葬儀に参列し、最期を見送った今でも、正直まだ信じられない。
こんなに早く別れのときがくるなんて、想像することなんてできなかったから…。

体育の先生になることを夢見て集まった50人の仲間の中の一人として19の春に出会った。
それからの付き合い。

同じ陸上部の仲間として、苦しいときも、楽しいときもいつも一緒だった。

同じコーポで、他の仲間と一緒に寮生活のように一緒に過ごした。

同じバイト先で一緒に働いた。

同じ研究室で、卒論と悪戦苦闘したときも一緒だった。

大学卒業後、社会人になって別々の街で暮らすようになってからさすがに一緒に過ごす時間はなくなったが、お互いが休みの時には一緒につるんでよく遊んだ。

たくさんの同じ時間を共有したから、たくさんの思い出がある。
思い出されるのは楽しかった思い出ばかり…。

ずっと、ずぅ~っと一緒にバカできる生涯の友だと思っていたのに……。

最後の別れを済ませた今も、この現実を自分の中でどう受け止めればいいのかわからない。

きっと仲間たちもみんな同じ気持ちに違いない。

「また一緒に遊ぼうな」の約束は誰と果たせばいいんだろう……。

-ひとり言

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