罰則化

ちょっと驚きのニュースを見てしまった。

道路交通法の一部が改正されて、自転車の右側通行が禁止されることになるらしい。
違反すると、3ヶ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科せられるそうだ。

今から4ヶ月も前にこの改正が交付され、残り2ヶ月弱で施行されるなんて知ってましたか?
知らない人が多いなんて次元じゃなくて、知ってる人がほとんどいない話じゃないのかな?

自分自身、偶然、今日この内容のニュースを見なければ知らなままでした↓↓。

自転車は車両であるということを考えると、日本国内においては車両は左側通行であるという原則を守る必要性があるというのはあたり前のこと。

だけど…。

そのあたりがすごく曖昧でいい加減なのが日本の道路交通法。
結果的に捕まってしまった場合、「運が悪かった…。」と考えるのがほとんどで、その行為自体を罰則の対象として捉えること自体が非常に少ない。

その最たる例が、自転車の飲酒運転ではないだろうか?

「今日は飲み会だから車に乗るわけにはいかないから自転車で。」なんて人は日本中にたくさんいるはず。
でも、それは道路交通法違反になるにもかかわらず、その行為を止める人は少ないし、実際に警察に捕まったなんて話もまわりではほとんど聞いたことが無い。

今回の『右側通行禁止』もどこまでが法としてきちんと認知され、取り締まりも強化され、法が形骸化することなく法として機能するのかを考えると、どうしても"???"状態になってしまう。

そもそも、その法の中に記載されている『自転車が道路右側の路側帯を通行することを禁止。自転車が通行できる路側帯は道路左側に設けられた路側帯のみが通行可能。』という記載内容そのものにも疑問が残る。

だって、道路によってはその幅員の関係(!?)で、道路のどちらか一方の側にしか路側帯が整備されていないところもたくさんある。
ということは、その道を自転車で通る場合は事実上の一方通行状態で、進みたい方向に向かって左側に路側帯が整備されてなければその道そのものを自転車では通ってはいけないことになってしまう。

そのあたりはどうなんだろう???

安全のためにするべきでないことを禁止し、罰則化することでルールを遵守させる。
そのこと自体が間違っているとは思わない。

しかし、ルール自体に矛盾が生じる場合や遵守することが難しい場合や、そのルールそのものがきちんと周知徹底されていないとルールがルールとして成立しないのはあたり前の話。
まずはそこのところをきちんとすることの方が先決ではないのか?

ただ…。

正直なところ、自転車に対する規制に『ゆるさ=手軽さ』であったことも事実。
自転車に乗る機会の多い自分に置き換えて考えてみても、その辺をかなりゆるく考えていたのも確かだ。

取り締まりが厳しくなり、そのあたりのゆるさがなくなってしまうのは残念(←そんなことを言っていること自体問題だが…)だが、それで事故が減り、自分自身も事故に遭うことが減るようになるのなら、守るべきであり、賛成すべきことだろう。

まずは、この改正そのものをしっかり告知して周知徹底するところから始めて欲しいものであるが…。

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