学用品の中で利用頻度が一番高いと言っても過言ではない物が、『鉛筆』や『シャープペンシル』といった筆記用具ではないかと思います。
小学校などでは、『シャープペンシル』に関しては使用に制限をかけている場合が多い(〇年生以上は使用可)ため、低学年から中学年ぐらいまでは鉛筆を使っている子が大半で、高学年ぐらいから併用、もしくは『シャープペンシル』だけを利用している子が増えてきます。
筆記用具としてはどちらを利用するのがいいのか?
お薦めしたいのは、どちらか一方のみを使うのではなく、両方を上手に使い分けることです。
両方のいいとこ取りをしてこそ、道具は生きてくる!!
みなさんご存知のように、『鉛筆』も『シャープペンシル』それぞれに特性があり、それが学習場面においてメリット・デメリットとして現れます。
例えば、『鉛筆』のメリットは芯がしっかりしている分、筆圧をかけながら字を書くことに適していますが、デメリットとしては芯がちびて線が太くなると、小さな文字が書き辛かく、字が潰れたり、枠の中に納まりにくかったりします。
逆に、『シャープペンシル』はそんな『鉛筆』のデメリットを補えることがメリットとして考えられますが、筆圧をかけると芯が折れやすかったり、線の太さの使い分けができにくかったりなどのデメリットがあります。
発達障がいや学習障がいの子どもたちの場合、指先が不器用だったり、字を決められたスペースに収めて書いたりすることが苦手な子が多いですが、そんな子たちに「まだ低学年で小さいから。」などの理由で『鉛筆』だけを使わせて、「上手に書けない」とか「小さくまとめて書けない」なんて怒ってみてもダメ。だって、使っている道具自体がそれに適してないんだから、それを器用に使いなさいと言っている大人の方が無理難題を押し付けているだけ。『シャープペンシル』という便利な道具があるんだから、苦手な子には、それを補う便利な道具を使わせるようにすればいいのであって、そこに「低学年だから」とか「学校では使ってはいけないから」なんて理由を持ち込むことがナンセンスだと思います。
学校で使えない物を家で使わせるのは…
というお悩みも、保護者からよく聞きます。
でも、太くしか字が書けない鉛筆で字が潰れてしまった結果、途中計算の字が読み辛くて計算間違いをしてしまったり、本当は正しい字が書けているのに、字が潰れたり、線が重なってしまっていることで間違いと判断されたりしていては、本当の意味で効果の上がる勉強には結び付きません。
学校では使用できないルールであるなら、それはルールとして守らなければいけません。それなら、余計に学校以外の学習場面において便利で、より効率の上がる道具を使うことで、力が身に付くような取り組みは行なうべきだと考えます。
逆に、『シャープペンシル』ばかりを使うことで、筆圧が弱く、線の細い字を書いている子には、敢えて『鉛筆』と柔らかめの下敷きを使わせることで、きちんと筆圧をかけて字を書くことや筆圧を調整する力を身に付けさせるようにすることが大切です。
目的と場面によって、道具をきちんと使い分けて、効率よく自分の力を伸ばしていきましょう☆