バランスを取るか?特化を取るか?

筋力トレーニングをする際に大切なことの一つにバランスがあります。

ただ、このバランスにも大きく分けて2つの考え方があり、まず拮抗筋と呼ばれる体の一つの部位の表裏(例えば、体幹では腹筋と背筋、太ももの大腿四頭筋と大腿二頭筋など)をバランス良く鍛えることであり、もう一つは右腕と左腕などの左右のバランスを均等に鍛えるということです。

前者を怠ると、例えば腹筋と背筋の強さのバランスが悪いことが腰痛の原因になったりという風に弱い方にどうしても歪み(痛み)が出やすくなります。

後者は、どちらかというと運動における場面で、体幹を軸にした左右のバランスが崩れることでパフォーマンスを下げてしまうことが多くなります。

でも、競技によってはその運動特性からバランスよりも必要な部位を特化して鍛えることが必要な場合もあり、必ずしもバランスを優先しなければいけないということではありません。

結局、個人の目的によってその方向性は異なるということです。

前置きが長くなってしまいましたが、別に今回の話は筋力トレーニングについてではなく、このことと勉強の取り組み方と比べながら、目標の設定について考えてみたいと思います。

勉強にはいろんな教科があり、個人個人で好き嫌い(得手不得手)があるのは当たり前。その中でどこにウエイトをかけて勉強をするかということ。

前者のバランス重視の考え方でいくと、どの教科も平均的にできるようにする必要があるし、もちろんそれはとても理想的ですが、なかなかどうして、そう簡単にはいきません。そのためにはどうしても苦手教科を得意教科のレベルまで持ち上げなければいけない(高い方を低い方に合わせるなんてあり得ないですからね。笑)けど、苦手教科はあくまで苦手教科なので、そこをがんばるのは大変。

だったら、競技同様、本人に必要な部分を特化させ、そこを活かすことで自分の道を切り拓く方向の方が子どもたち自身も好きなこと(得意なこと)をがんばればいいわけだから、力も入りやすいし、結果にもつながりやすい。

なにより、その過程において怒られる場面よりも褒めてもらえる場面の方が必然的に多くなるのだから、子どもたちが伸びる要素満載。得意教科、不得意教科のどちらで10点アップしても、合計得点が10点上がっていることには変わりないですからね♪♪

そう考えると、バランスは理想的だけど、特化も悪くないと思いませんか?

もちろん、目標設定や能力には個人差があるので、それに合わせることが最重要課題になるので一概には言えませんが、苦手が多い子どもにとって、勉強を少しでも楽しく感じつつがんばってもらうためには、こういった考え方はとても大事なんですよ。

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