近すぎず、遠すぎず

学校には行けているけど勉強をしない(できない)子どもを持つ保護者の方々の悩み、不登校で学校に行けていない子どもを持つ保護者の方々の悩みなど、いろんな悩みや相談を聞いていて感じることは、子どもと保護者の距離がうまく保てていないケースが非常に多いってこと。

具体的に言えば、勉強をしないという相談に来られる場合、勉強させようと躍起になって対応する時期があり、子どもたちはうるさく言われることに反感を持ち、余計言うことを聞かなくなる。いわゆる、『過干渉』といった類いの接し方。それでも思い通りにならなかった時、諦めてしまい、ついには「勝手にしろ‼︎」って怒って一切関与しない『放任状態』のようになってしまう。

さらにこのケースで最悪なのは、普段『放任状態』なのに、いざ学校の成績などが出た時にだけ必要以上に『過干渉』に出てくる。こういった状態で関係がうまくいくわけがない。

不登校でも同じこと。不登校から抜け出させようと必死の時には必要以上の『過干渉』。「もうどうしても無理…」となってからは『放任状態』。まあ、正確にはどうしたらいいかわからなくなってしまった結果の『放任状態』の場合がほとんどなんだけど…。

もうおわかりでしょう?『過干渉』は近すぎ、『放任状態』は遠すぎの状態で、そのどちらでもダメ。“近すぎず、遠すぎず”という距離感が必要。

具体的に言えば、近すぎないためには子どもの力を信じ、子どもを認めて、ある程度は自由にしてあげること。遠すぎないためには、必要な時にはちゃんと支援をしてあげるよというメッセージを発信し続けること。子どもたちにとって、認めてもらえて自由にさせてもらえていることを感じられることと、ちゃんと見てもらえていていざというときにはちゃんと手を差し伸べてもらえるということを感じられるという、相反する二つの要素が同時に感じられることが、成長したり、一歩を踏み出したりするためには必要。その距離こそが“近すぎず、遠すぎず”。

親子間のちょうどよい距離をがんばってみつけましょう!!

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