また一人。。。

また一人、日本陸上界を牽引してきた選手が引退することになった。

為末 大選手。

侍ハードラーと呼ばれ、2001年8月のカナダ・エドモントンで開催された世界陸上で、オリンピック・世界選手権を通じて日本人初の短距離種目でのメダル(銅メダル)獲得という快挙を果たす。

その時に樹立した47秒89という驚異的な日本記録は、今現在も400mHの日本記録として破られることなく残っている。

同じ陸上をやっていた人間として為末選手を「とにかくスゴイ!!」って思うのは、170cmという陸上選手、それもハードル選手としては非常に小柄な体形で世界のトップクラスと対等に戦っていたということ。

為末選手の専門種目である400mHを自分の現役の頃に少しやっていたが、この種目は普通の400mを走る以上にきつかったことを覚えている。

加えて、為末選手が広島県の出身であったことも、非常に身近に感じていた一つの要素。
出身校である五日市中学校や広島皆実高校という学校名も非常に馴染み深く、親近感に拍車をかけてくれていた気がする。

彼にとっての最終レースとなった今日の日本選手権での400mH予選。

自己記録(日本記録)から遅れること約10秒の57秒64でのフィニッシュ。
1台目のハードルで足を引っ掛けて転倒したにもかかわらず、最後まで走り切ってのゴール。

自分のパフォーマンスのピーク時を引退時期とし、華やかなトップアスリートとして競技の世界から華やかに引退する選手も多い中で、最後の最後までアスリートであり続けようとし、そしてアスリートであり続けた為末選手に拍手を送りたい。

為末選手を応援していた人たちにとって、今日の最後のレースは日本記録を出した時のレース以上に、記録ではなく記憶に残るレースになったことだろう。

そんな素晴らしい選手がまた一人競技の世界から消えていく。。。

仕方のないことではあるが、非常に淋しいことだ。

本当にお疲れ様でした!!<m(_ _)m>

-ひとり言

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